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あいうえおホラー

たちつてと恋愛

作者: リィズ・ブランディシュカ



「た」すけてと声を上げたら、さっそうと現れた男性。

 私はその時、彼に恋に落ちてしまった。

 電車の中、邪な悪の前になすすべもなくうろたえていたところ。

 ピンチだった私に現れたそのヒーローは、今話題の男性アイドルだった。


「ち」がう世界の人間だと分かっている。

 テレビの向こうの人だとも。

 それでも私は愚かにも、恋をし続けていた。


「つ」がいの動物達を動物園で見る。

 彼らは幸せそうだ。

 狭い世界の中で生きている彼等だけれど。

 与えられた選択肢の中でも、幸せになれる。

 人間も、別に一番の恋でなくたって、幸せになれるかもしれない。


「て」を繋げたら、話ができたら。

 妄想は止まらないけれど、現実も容赦ない。

 そろそろ孫の顔が見たいわ。

 実家の両親が言った。


「と」りあえず手頃な男性と結婚してみたの。

 同級生が、けらけらと笑いながら結婚報告してきた。

 高校時代、野球部のエースに熱を上げていた彼女は、

 ぱっとしないけれどサラリマンのエリートと結婚していた。



 そうよね。

 私は身の回りの現実を見て、その恋愛を愛でるだけの物としてラベル貼りをした。

 身の丈に合わない恋愛をかなえようとして辛い思いをするより、遠くから愛でて綺麗なまましまっておいた方がおお。楽しい夢として見ていた方が幸せだ。



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