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壊れた⁇

 どうしましょうか⁇

 

 よくわからない戸坂さんと付き合いなさいって言われたのですが…。

 

 そして情緒不安定な優花をどうしたらよいのでしょうか…。

 

 

「優花、オレは知らない戸坂さんとは付き合わないし、方向音痴な優花を一人で帰らせるわけにはいかないな」

 と優花の手を繋いだ。

 

 

「なんで⁉︎なんで戸坂さんを知らないとか言い出すの?わたしに気をつかってるならそれはやめて。惨めになるだけだから。」

 

 

 …

 

 ほんとに知らないんだけどな…。

 

「戸坂さんってそもそもだれ?」

 

「知らないよ!自分の学校にいる人なんでしょ?」

 

 …え?

 

「いや、オレの知る限り戸坂さんって人は…いないような…てか、いても多分面識ないよ?なんで戸坂さん推しなの?」

 

「自分でさ、真樹弥言ってたよね⁉︎わたしが好きな人…って前言ったら戸坂ってさ!」

 と意味不明なことを言い出した…

 

 

 …

 

 あ…

 

 あっ⁉︎

 

 そういえば、ずっと前に優花が好きな人って言ってから黙ったから、しりとり始まったと思ってトから始まるのは…トサカだってなってオレ、トサカって言ったわ。

 

 とりのトサカだったんだけどな…

 

 そういや、優花そのあとトサカにトサカさんって言って、それで強制終了したやつだ。

 

 あれをまさか戸坂さんって脳内で変換してるとは…

 

 

 てか‼︎

 それよりも優花をどうにかせねば。

 その前に訂正。

 

 

「優花…戸坂じゃなくてオレあの時、しりとりかと思ってとりのトサカって言っただけだからね。」

 と訂正完了。

 

 すると優花は、

「えっ、じゃあ真樹弥の好きな人って…」

 と言ったかと思うと、やっぱり聞きたくない‼︎と耳を塞いだ。

 

 えっと…

 なんでオレの好きな人が気になるんだろう…⁇

 

 オレも変態行為してフラれちまえって思われてる?

 

 一緒に沼ろうって⁇

 

 

 失恋したばっかりの幼馴染にどう接すればいいのだろう…。

 

 こんな時、魔法のステッキがあれば…と棒を探している場合ではない。

 

 そもそもそんなの持っていない!

 

 

 

「優花、オレが好きなのは優花です。だから、優花が好きな人に変態行為してフラれたのなら、オレが責任とるよ。オレなら優花を幸せにできる。オレに変態行為してくれ!似てるんだろ?優花の好きな人、オレに。ならオレじゃダメ…?」

 

 優花は、キョトンとしていた。

 

 そしてそのあとプッて、笑った。

 

 笑われた…

 

 あんたなんかわたしの好きな人にこれっぽっちも似てないわよってやつ⁉︎

 

 恥ずかしい…

 

 非常に恥ずかしいかもしれない。

 

 どうしよう…

 

 … 

 

 

 まぁ、これもバチが当たったのかもしれない。

 幼馴染を変態女という風に陥れてしまったのだから…。

 

「あの…優花…やっぱ今の忘れてくれていい…から。」

 

「忘れないよ!プッププッ」

 と言い、また笑った。

 

 なぜそんなにツボる?

 ついに壊れたか⁉︎

 

 

「優花〜?」

 心配して優花の顔を覗き込んだ。

 

 そしたら、いきなり優花はオレにまさかの…

 

 チュッと、キスをした。

 

 え?

 ん?

 

 戸惑っていると今度はオレに抱きついてきた。

 

 ⁉︎

 

「わたしがずっと好きな人にアプローチしてたのって真樹弥だよ?鈍感すぎるっ」

 とオレにしがみつきながらまた笑った。

 

 え、マジか?

 

 ずっと…?

 じゃあオレたちって…

 

「あはは、オレたち何やってたんだろうな」

「ね!」

 

 二人で顔を見合わせて笑った。

 

 そして、キスをした。

 

 チュ〜〜ってね。

 

 そして何度も優花を抱きしめた。

 

 

 これは、もう変態行為ではありません!

 

 手を繋ぐのもハグもキスも恋人がすると許されるのです♡

 

 これからは、たくさんイチャイチャしていこうと心に決めた。

 

「優花」

「なに?」

「大好き♡」

「わたしも大好き♡」

 

 チュ〜♡

 

 

 おしまい。

 

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