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全問正解子ちゃん  作者: 総督琉
女王文月編
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学園全面戦争①

とうとう始まった全面戦争。

この学園の勝者は誰か。

 生徒総会、学園の三分の二の勢力を有している。

 対して、全知らは委員総会、部活動総会を含めて学園の三分の一の勢力。数で言えば生徒総会に分がある。

 しかし、委員総会も部活動総会も常日頃から様々な業務を行っているため、一般生徒よりも運動能力や思考の柔軟性が一歩上を行っている。


 生徒総会が創設されてから三十分後、橙霞は一般生徒を天羽氏立聖夜学園に集めていた。

 全学園の三分の二が集まっているため、その数は圧巻だ。


(良いぞ。これなら勝てる)


 橙霞の心の中でガッツポーズをし、笑みを浮かべる。


「よく集まってくれた。我々はこれより全知の支配の中心である月虹学園に総攻撃を仕掛ける。そして我々は学園を取り戻すのだ」


 生徒らは歓喜する。

 この日、この学園に変革がもたらされようとしているのだから。


 彼女らを迎え撃つは全知たち。

 全知は月虹学園に集まっている全生徒を見下ろしていた。


(数が減っている。やはり生徒総会へ寝返った者が出てしまったか。しかしまあ、決闘委員会に丸々裏切られたのはかなり痛いが、それでもこちらには僕たち四天王がいる)


「全知、敵の軍勢がこちらに向かってきている」


 四天王の一人、神代は全知へ忠告する。


「了解。とはいっても、あまりやる気が出ないのだけど」


「あまり僕らを失望させるなよ」


「はいはい。やればいいんでしょやれば」


 面倒くさそうに言って、全知は大勢の人々の前に立った。

 気だるげな背中で眠そうな目つき、ため息を吐きながら全知は叫ぶ。


「お前ら、もうすぐ奴らがこの学園に攻めてくる。この決戦の勝敗は先に大将が討たれれば負ける。敵の将は恐らく紅橙霞だ。奴を討ち、この戦いに決着をつけよう」


 全知に従う者たちは叫び、歓喜する。

 今宵始まる全面戦争、この戦いで勝った者が学園を支配する。しかし全知はやる気を見せず、勝手にやる気になっている生徒らを見て嘲笑う。


(愚かで惨めで可哀想に。君たちにやる気があるのは良いことだが、この全面戦争で学園が大きく変革されるのは確かだ。せっかく僕が築いた退屈な世界を壊すなんて、やるじゃないか。文月京)


 全知は心から称賛していた。

 これほどまでに学園を大きく変えてしまった元凶でもある文月に。


(早く戻ってきてはくれないか。支配者文月よ)


 しかしそこで月虹学園の門を破って現れたのは文月ではないーー橙霞率いる生徒総会であった。


「もう来たか」


 先頭に立つ橙霞は、天高く建つ月虹学園の最上階に立つ全知を睨みながら、彼へ向けて大きな声で叫んだ。


「全知全夢、これより生徒総会はお前たちを滅ぼす。これまで虐げられ、奴隷にように扱われてきた今の時代は終わらせる。そして新たな学園を築き上げる」


 橙霞は構える木刀を全知に向け、言い放つ。


「さあ今宵、変革の時だ。この不条理な学園に終止符を刻め。生徒総会」


 橙霞が先陣を切り、生徒総会は一同に学園内へと侵入する。

 門を越えてからは巨大な広場がある。噴水やベンチ、木や草原や花壇などがある広場に、部活動総会メンバー約1000人程が駐在していた。

 その中を突っ切り、橙霞は校舎を目指して突き進む。


「お前ら、早くそいつを止めろ」


 校舎に入る入り口の前に立つ落雷は、橙霞に吹き飛ばされてばかりの部活動総会に苛立っていた。

 落雷に脅され、部活動総会メンバーは橙霞に襲いかかるも、木刀によってほこりのように薙ぎ払われていく。

 颯爽と地を駆け、橙霞は落雷のいる場所まで突き詰めていた。


「もうここまで!」


「落雷、やっぱまずはお前が立ち塞がるか」


「ああ。これ以上先には行かせないぞ。紅ぃぃい」


「けどね、私には君を相手にするほどの力量がないんだよ。だから彼に頼むことにしたよ」


 橙霞の背後から彼女を追い越して現れたのは、十器聖ーー青黒薔薇黒龍。

 橙霞の邪魔をしようとする落雷であったが、青黒薔薇に邪魔をされ、その隙に橙霞は校舎の中に侵入させてしまった。


「仕方ない。奴は氷上か神代に任せるとして、お前は俺が相手してやる」


「ありがたいね。お前が相手をしてくれるなんて」


「ああ。ただやりすぎて殺しちゃうかもしれないが、その時は許せ」


「ああ、一対一ではやっぱきついからなーー」


 落雷の背後より十器聖ーー卓城晃太郎が捕縛網が発射されるバズーカを放つ。網に捕らわれる落雷。


「これで終わりか」


「いや、油断するなよ」


 網は千切れ、落雷は軽々と抜け出した。


「まさか……」


「さあ始めようぜ。どれだけの頭脳戦をしようと、圧倒的"一"を持つこの俺には敵わない」


 落雷の異常なまでの筋力に、二人はさすがに驚いていた。


「卓城、お前も付き合え」


「ああ」


 四天王落雷天下の相手は、十器聖の青黒薔薇と卓城の二人がかりで挑むこととなった。

 しかしそれでもほぼ互角。それほどまでに落雷はただの対人戦には長けている。


「こいつには二人がかりでも手をやきそうだ」


「やけどするなよ」


「しねえよ」


 落雷VS青黒薔薇&卓城、開戦。


全面戦争。

その果てにあるのは何か。

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