幕間
アークデーモンの死により、厄災の因果が収束した。
常闇の因果の主はその結実を調べ始めた。
天地球側の死者
城塞都市サウザント攻防戦により死者3550
キルギス村攻防戦により死者500
騎士団四天王稲妻のシュバイツ
騎士団30
キルギス村防衛団ジャックス、スイフト、マイケル
厄災担当五英雄コボルト、イプー、ヤプー、パテラ
アリューシャ村の地割れにより住民300
冥地球側の死者
帝国ミグドールのエトナ火山噴火により住民10018
帝国魔導師冥府のギザール
常闇の因果の主は嘆息した。
まさか、このような結実になるとは。
常闇の因果の主は、生み出した因果律に手を出すことはない。収束するまで黙って眺めているのが常であった。
天雷の駒である人間どもの頭にドス黒い陰謀を思いつかせ駒どもの内紛から、アークデーモンが生まれ、厄災をばら撒く。
これが今回の厄災の因果の基礎部分であった。そこから厄災が発展し、見かねた天雷が何かしら手を打ってくるのではないかと予想はしていたが…
結果は帝国ミグドールの死者の方が多い。
原因は分かっている。
大海が地球から連れてきた成田蓮。
こやつが大地の眷属やマグマの子分を仲間に引き入れた結果だ。最終的に、滝まで参戦している。
今回の厄災の因果にとって、成田蓮は異分子であり、大幅に因果は狂ってしまった。
そもそもがこのグリームヒルトという世界は地球で言う天国と地獄のようなもの。天地球グリームヒルトと冥地球グリームヒルト。地球で死に、まだ生きたいと願った意志ある者が、善悪の選別を受け、この世界に転生する。逆もまたしかり。魂の行き来。お互いに影響を受ける世界。
万物を創造した神などいない。自然と生まれ育まれた世界運営。
常闇の因果の主はその一部を担っているにすぎない。
今回の厄災の因果により、帝国ミグドールで多数の死者が出た。地球でも死者を出さねばなるまい。
何がいいか。悪意に満ちた者達、憎悪に満ちた者達、陰謀に踊らされ気の狂った者達を殺さねばならない。
何がいいか。無差別銃乱射、疫病拡散、爆破テロ、空爆、ミサイル発射、内紛、戦争。
何がいいか。人間に囁かねば。
何がいいか。人間に吹き込まねば。
何がいいか。人間同士で殺し合いをさせねば。




