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共闘

 アークデーモンに向け出陣した騎士団を迎えたのは白色ウルフだった。どうやら騎士団に自分達の背中に乗れと合図しているようだ。

 それに応え、騎士団一人一人が白色ウルフの背中に乗り始めた。

 白色ウルフは体長が2mくらい。手綱はないから、脚力のみの力で振り落とされないように乗りこなさないといけないわけだが両手は自由だ。鍛えられた騎士団ならば可能だろう。

 

 まさに、ウルフと人の共闘だ。

 

 コボルト先生は野生の本能のまま動くから作戦など乗れんなどと言っていたが、白色ウルフは案外、人間のことを考えてくれるじゃん。流石、黒色ウルフの上位種。知能が高いのかもしれない。

 

 騎士団と上手いこと合体した白色ウルフの一匹が、アークデーモンに攻撃を仕掛けた。助走から高く飛び上がり、アークデーモンの背中に前足の一撃を加えたのだ。同時に騎士団の見事な剣技も繰り出された。


 中々、やるじゃないか騎士団。すぐに全滅してしまうんじゃないかと冷や冷やしたよ。これなら、多少は時間が稼げるかもしれない。


 轟音とともに稲妻がアークデーモンの顔に炸裂するのが見えた。

 

 シュバイツだ。

 

 シュバイツは白色ウルフに騎乗はしていなかった。アークデーモンの近距離に立ち、手をかざしている。

 パテラの魔法は杖を使い空から雷を落とすが、シュバイツは手から稲妻を放出したようだ。

 俺の佃煮海苔魔法と似ている。

 

 威力は段違いだが。


 しかし、アークデーモンにダメージが入っているのかは分からない。叫び声も苦しんでいる様子も焦る様子もないから。攻撃を喰らっても淡々としている。


 恐ろしい奴だ。


「ワシも行こう」

 

 この光景を固唾を飲んで見ていたパテラが言った。


「だけど、パテラ、あそこに混じれるの? もう少し様子を見た方がいいんじゃないか」

 

 俺は諭すように言った。


「大丈夫じゃ。少し離れた場所から、アイツの頭目がけて遠距離攻撃をする。号雷を何発もかましたるわい」

 

 パテラは自信ありげに言った。


「そうか… くれぐれも命を粗末にしないでよ」

「そう簡単にはくたばるまい。しかしじゃ、万が一、ワシが死んだらメルカッドにいる孫のパロポロに伝えてくれ。お前の爺さんは最期はカッコ良く死んだと、それだけじゃな。さらばじゃ、レン」


 パテラは戦場に旅立って行った。

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