騎士団
「ところで、本当に騎士団1000人で5000もの大軍を倒せるものなのかい?」
俺は、マライアさんとメアリーちゃんの膠着状態から話をそらすため男爵に言った。
「おまえは騎士団のことを何も知らんのか。騎士団に入る者は全て、王より騎士爵を賜った者達。貴族のバカ息子などが入れるものではない。騎士爵を賜るには、実力と人柄が考慮される。ハンターで言うならAランク以上で、どれだけ人々のために貢献したかなどが調査される。選ばれた精鋭中の精鋭、それが騎士団だ。その中でも団長のクトロ・コトハールもとい天剣のクトロ殿、副団長のギガス・サハリもとい100万ボルトのギガス殿は別格だな。人外中の人外だ。むろん、天空神様の加護持ちだ。その下に四天王である稲妻のシュバイツ、春雷のミサ、避雷のドウタ、痺れのガガがいるな」
男爵は俺を馬鹿にした感じで言った。
四天王とはまた俺の厨二心をくすぐる言葉じゃないか。
四天王最弱でもいいから会ってみたい。
「四天王の一人をこの村に派遣してもらうことはできないのか? 」
「無理だな。今回の作戦の目的はイグニットの本拠地を完膚なきまでに叩くこと。戦力の分散はするまい。イグニット側にも多少は腕の立つ者がいるらしい。帝国の段位級魔導師と元Sランクハンター盗賊王ルバインだ。帝国魔導師の情報は分からんが、ルバインの顔や容姿は分かっている。あとで手配書と人相書きを渡そう。冷酷非道な悪虐で2mを超える巨漢らしいぞ」
「なるほど、そいつらが逃げのびてこの村にやって来たらヤバいってわけだ。騎士団には頑張ってもらわないと。あとはあれだ、これからは24時間体制で見張りをつけないとだな。マジックアイテムの遠目鏡を使って。こりゃあ、忙しくなる。厄災担当委員長の腕が鳴るってもんだ」
俺はわざと陽気に振る舞った。
結局、マライアさんとメアリーちゃんは村に残ることになった。




