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取り引き

 権威主義者は自分より権威ある者に弱いという話は事実だった。

 

 カールソンはマライアさんに媚びへつらった。


 「まさか、このようなところでお会いできるとは光栄です。マライア様。あなたは存じ上げないかもしれませんが、私は貴方のお父様である4大貴族筆頭ジョニーハート・ロスフェラー公爵様の派閥に属する者です。この度は、この村を所領とする侯爵イグニットが拠点とする城塞都市サウザントにて兵を集めているとの情報がありまして、その一連の関係で私はこの村に身分を隠し偵察しに来た次第です。もしかしたら私がこの村を所領することになるかもしれません」

「まあ、お父様の知り合いの方ですか。お父様は元気かしら」

「はい、お元気です。マライア様が家を出た時は落ち込んでいらっしゃいましたが、今はもう復活されその辣腕で権勢を伸ばし続けております」

「恨みを買わなけば良いのですけど、あの人のことですからそうもいかないでしょうね」

 

 マライアさんは感慨深げに言った。


「ちょっくらいいですかい、男爵の旦那」

 

 俺はここで話に割り込んだ。


「なんだお前は、まだいたのか。マライア様の知り合いならば仕方ないが」

 

 大分、気を許した男爵に俺は厄災の予言の話をした。


「なるほどな。その予言あながち間違いではあるまい。イグニットが謀反を起こせば、この村も戦火に巻き込まれる可能性はあるからな。常闇の因果の主は知らんが帝国の崇拝している冥界神ならば知っている。天空神様の宿敵だ。イグニットが帝国と内通でもしおったら大変なことになる。ジョニーハート様に報告せねばなるまい」

 

 カールソンもただの馬鹿男爵ではないらしい。


「そこでお願いというか、取り引きがあるんでげす。男爵の旦那もこの村が滅ぶのとマライアさんが死ぬのは困るでやんしょ。ですから男爵の旦那、この村に援助してもらえねえでしょうか」


 こうして俺はカールソン男爵から護衛兵10人と金貨500枚を援助してもらうことに成功した。

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