厄災の因果切り崩し
翌日。俺は早速、マシュー君、バルガス、メアリーちゃんにこのことを相談した。
あまり信じてもらえないかと思ったのだが予想に反し、信じてもらうことに成功した。
3ヶ月くらいの付き合いだが絆はできていたのだ。
俺の中ではすでに祭囃子が鳴り始めていた。
その翌日、この村の村長バルデス、ヘンリー、マリアさん、マシュー君、バルガス、山田純太、俺で会議をすることになった。
俺は山田純太を闇の存在の予言者と紹介しこの村に遠くない将来、厄災が訪れると告げさせた。
「滅びの予言から村が本当に滅びる話は昔からあるからな、馬鹿にはできない」
バルガスの父である村長バルデス(髪フサフサ)が真剣な顔つきで言った。
「そこで、俺からいくつか提案がある。マリアさん書記を頼むね」
「分かったわ」
二日酔いのマリアさんは気怠げに言った。
「まず、この村からの避難提案を一つ。全員は無理なのは分かっている。厄災の予言のことを村人に話して、それを聞き避難したい人がいたらその人達だけでも近隣の村に移住してもらいたい。厄災とは即ち、人に降りかかるもの。予め分かっている厄災ならば避難は出来る。移住はしてもキルギス村魂は残ってるはずさ。例え、村が厄災で滅んだとしてもその人達が村を再建してくれるかもしれない。移住者は厄災の因果から逃れた者。死ぬ予定の人が生き残ってしまうわけだ。これは、因果律の切り崩しに繋がるはず」
俺は熱弁した。
「なるほど、それは可能かもしれない。村には1500人程の住人がいるからな、移住したいって奴もいるだろう。話はしてみる」
バルデスが考え込みながら言った。




