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ファイナルカミングアウト

 自浄なる滝の守護者と潮辛い大海の主は姿を消した。

 俺の仲間達を殺した憎きアークデーモンは粉々に砕け散った。


 残すはルバインのみ。

 人間であるルバインとなら戦える。

 マシュー君とバルガスを早く助けないと。


 俺の中で急激に力が湧いてきた。


 マシュー君達の方を見れば、バルガスが倒れていた。

 一人になったマシュー君が押されている。


 ここで引いたら女がスタる。

 

 女の意地を見せてやる。

 

 ナリタレン、全身全霊魂の一撃をお見舞いしてやる。


 惚れた相手一人守れなくて女なんてやってられるか。


 マシュー、お前は俺が守る。

 今気付いたよ、俺はお前に惚れてるってことに。


 俺はかっとんだ。


 Aiki


 俺は、マシュー君に向け剣を振り落とすルバインの腕を掴むと、その力を利用し、ルバインを勢いよく地面に叩きつけた。


「ズパッ」


 気付くと俺の右の肩口から先がなくなっていた。

 その激痛に俺は倒れた。


「ギヒヒヒヒヒ、惜しかったな。体術使いとは何回も殺し合いをしてるんでな。まずはテメーから殺してやる」

 

 そう言うとルバインは俺に向かって剣を振り落とした。


「よくやった、レン」


 バルガスの横薙ぎの一撃がルバインの胴体を真っ二つにする方が早かった。


 それを見た俺の瞳から涙が溢れ落ちた。

 

 助かった。

 これで終わりだ。

 マシュー君もバルガスもカマラも生きている。

 

 涙が口の中に入る。


「ああ、潮辛い」


 切られた傷口を佃煮海苔が覆う感触と、マシュー君が俺の名を呼ぶ声がした。


 

 俺は意識を失った。


      

             完



挿絵(By みてみん)

 これにて完結となります。

 お読み頂きありがとうございます。

 レンとマシュー君お疲れ様でしたー


 イラストはTwitterアカウント @d_e_e_r__ 様に描いて頂きました。ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後までテンポ良く、且つ通勤電車で読める文量で良かったと思います。 [気になる点] セリフだけの一話とかは、少々やり過ぎな気も… それくらい頭の中が真っ白だったのかも知れませんが(笑) …
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