マライア
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いろいろと疲れていたのか俺はあの悲劇的肩叩きの後、風呂に入ったらそのままぐっすりと寝てしまった。考えたいことは沢山あったのだけど。
しかし、身体の調子はバッチリだ。案外、あの肩叩き効果があるのかもしれない。
「おはよーごじゃいましゅ。レンしゃん、朝食の用意ができましゅたよ」
メアリーちゃんがノックとともに声をかけてきた。
「分かった。今行くよメアリーちゃん」
俺は食堂に向かった。
先客はいないようだ。昨日の夕食の時もいなかったし俺以外に客いるんだろうかこの宿屋。
「サラダとふかしポテトとクルミのスープでございましゅ。あっ、わとと、あああ、わわわ」
可愛らしい悲鳴とともにメアリーちゃんが盛大に転けて俺の顔に熱いふかしポテト、身体に熱いクルミのスープがぶち撒けられた。
俺はその熱さに悶絶した。
「熱ーい」
すると、食堂の奥からブロンド巻髪の20代であろう美しい女性が飛び出してきた。メアリーちゃんのお母さんだろう。
「まあ、これはどうしたことでございましょう。ああ、メアリーがなんということを。レン様申し訳ございません。私はメアリーの母親で名をマライア・ロスフェラーと申します。首都メルカッド4大貴族の一角であるロスフェラー公爵家の長女でございますが、愛した男がただのハンター、結婚は認められるはずもなく、駆け落ちしてこの村にやってきました。しかし、愛する男は病で亡くなり女手一つでメアリーを育ててまいりましたが、今回なんという失態でございましょうか。ああ、申し開きできません、私の身体でよろしければ煮るなり焼くなりなんなりと、ただ我が子メアリーだけはどうかどうかお許しを。ううう」
長い長いよ、お母さん。
「お母さーん、俺、ただただ熱いんですけど。早く水につけた雑巾下さーい」
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