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明日、なんだっけ  作者: なお
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明日、なんだっけ

細々と日頃感じることを踏まえながら書いていくつもりです。

宜しくお願いします。

あなたも、なにか感じることがあるのではないでしょうか

いつからだろう、横断歩道を渡るのに手を挙げなくなったのは。

無邪気に手を挙げ走って横断歩道を渡っていく子供を眺めながらそんなことを思った。




春に近づいて少し寒さも和らいできたが、まだ日が沈むのは早い、そんな夕暮れ。小学生がチラホラ下校するのに混じりながら私は呆然としながら歩いていた。




バス停につくと小汚いおじさんの後ろに並ぶ。別に服が汚いわけではない。仕草や髪型で小汚いと認識してしまうような感じ。この人の人生はきっと浅はかなのだろうと偏見を心の中でぶつけながらバスが来るのを待った。




バスはいつも通り、五分ほど遅れて来た。それに乗る。駅まで行くには歩いても遠い。車もないし自転車はないのでバスで行くしかない。いつものお決まりの席に座りスマホをいじりながら駅につくのを待った。




いつからだろう、バスの停車ボタンを競うように押さなくなったのは。

昔は誰よりも先に押すんだって必死になっていたけれど、いつからどうでも良くなってしまったんだろう。




ちょっと前まで子供だった私は、気づいたらもう子供には戻れなくなってしまった。かと言って大人かどうかと言われると微妙なのだけれど。




毎日毎日、同じ道を何往復もしている運転手を見る度、さぞかし退屈だろうと同情する。道が混んでて遅れても理不尽に文句を言われるなんてストレス溜まりそう。




そんなことを考えてるうちに、駅に着いた。

さて、どこへ行こうものか。




実は行く先を考えてはいない。私の悪い癖である。

日もすっかり落ちきり寒さが際立ってきたのでとりあえずどこかに入ろう。どこかにと言ってもいつも行ってる安いお店に行くことは決まっているのだけれど。




私はいつも通りカプチーノを頼みいつもの席に座る。空いててよかった。




さて、ここからどうするか。おもむろにLINEを開いて友達欄を見る。誰かを呼びだそうと言う作戦を考えたのだ。




スクロールして見ていく。友達欄にいる人たちの中には今後会わなくていいような人がいっぱいいた。




所詮、その時同じ空間にいてお互い一人にならないように一緒にいただけだ。それを友達と呼んで安堵しているだけ。実際連絡を取る人なんてほんの数人だけだ。




大体誰に連絡をしようかは決めていた。その中の誰を誘うかだ。ここが重要だ。




私は今とても何かを吐き出したい気持ちでいるが、それを誰に打ち明けるかという問題だ。




同性である女友達は変に同情をしだすからなるべく避けたい。

そうなると男友達を誘いたいわけだ。




あいにく、社交性はあるため男友達は多いのでそんなに考えるまでもないのだが、誰を選ぶかというのは大切である。




友達の欄を見ているとあるアカウントに気を引かれた。




いまはこの人がベストか。

そう思い電話をした。4回ほどコール音がなった後、電話は繋がった。




「もしもし、私だけど。今家?お、やっぱりね。駅の改札前のカフェにいるから待ってるわ。それじゃ」




それだけ言って電話を切った。なんかゴニョゴニョ言ってたけれどまあ気にしなくていいだろう




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