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フィフスグラウンド戦記外伝 黒死蝶17

「そう言うお前もだろうが。

にしても、今日はやけに口数が多いな」

「良いんです。

そう言う日もあります。

まぁ、冗談はさておき、私の見た所、後方に居た1機の実力は相当な物だと思いますね。

もしも、私、一人が『白い鳥』と遭遇したとしたら一目散に逃げます」

「俺も、だ」

「対抗するとしたら、ライトフライとバル、それとお前。

4機で対応するしか無さそうだ」

「同感です。

でも、さっきは4機いたにも関わらずまんまと逃げられましたよね。

隊長も、最初から戦う気が無かったようですし」

さらりと言う。

ある意味で俺達も油断していたのだろう。

「奴らの戦い方が綺麗だったもんでな。

見惚れていたのさ」

俺は誤魔化すように言う。

だとしても、実際そうだった。

無駄の無い美しい曲線を描く飛翔。

俺が理想としている速度、角度。

それと、洗練された編隊飛行。

とても美しいと思えたのだ。

「何です?

二人して、何か怪しい相談でもしていたんですか?

やけに遅いから心配したじゃないですかっ!」

ライトフライとバルが編隊を組みながらこちらに向かって飛翔して来る。

「いいや、特に何も」

「テルシアさん、どうなんですか?

もしかしてバルさんみたいに口説かれたとか!?」

俺が言うが、何故か信用されていないらしい。

すぐさま機体を翻してテルシアの真横に機体を横付けて問いかける。

「うーん。

もしもそうだったら、今夜は雪か雹が降ると思うけれど」

「まぁ、流石に私もそれは無いと思いますが。

何処かのオジサンでも無いですし」

と、ライトフライが右後方を飛翔するバルに向かって視線を向ける。

途端にバルが大きく咳払いをする。

「まぁ、兎にも角にも隊長も無事で何よりです。

にしても、あれが噂に聞く『白い鳥』のようですな」

「らしいな」

「今日、出会う事は思いもよらず、しかし今度会った際には、見事撃墜し、手土産にあのノーズアートを持って帰ってきますよ」

バルが自信ありげに言う。

ヘルメットで口元が見えないが、恐らく不敵な笑みを浮かべているに違い無い。



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