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第二章 第二節

「翔太君~起きて~発車したよ~」

「うぅ…あと5分…」東室蘭を数分の遅れで発車した函館行き特急スーパー北斗2号の車内。由依は翔太を起こすことにした。

「あと5分じゃないよっ。もう森駅発車したよ!もうっ!!」

「え…ええ!?」急に焦り始める翔太。「え…駅弁は??」

「いかめし…買えた??」

「いかめしなら買えたよ。」

「あ…良かったぁ…」列車は左に駒ヶ岳を望みながら遅れを取り戻すように走っている。

「凄い山ねぇ…」と駒ヶ岳を見ながら呟く。

「駒ヶ岳はまだ活火山だからいつ噴くか分からないけどね…」

「え?噴火するの??」

「今は噴火しないだろうけど、何十年後かに噴火するんじゃないのかな…」

「へぇ…」

列車は次の停車駅、大沼公園に停車した。9:56。多少の遅れは少しだけ残っているようだ。

ちなみにややこしいが次の大沼は通過する。どちらの駅に特急を停めた方が良いのかはよく分からないが、とりあえず大沼は通過してしまう。

…上りも下りも大沼廻りを通るので大沼により近い大沼公園に停めるのだろうか??…う~ん…筆者にも解らない(笑)

翔太が大沼を見ていると由依がこう言ってきた。

「あれ??あっち側からレールが近づいてきたよ??何線なんだろう…」

翔太が反対側の窓を見る。確かにレールが来ている。近づいてきたのは函館本線砂原廻り。同じ函館本線だ。

翔太は「あぁ、あれも函館本線だよ。」と由依に説明をした。

「実は…あっ、森駅から海岸線に行く方にレールがあったのを見なかった?」

「う~ん…ちょっと見てなかったかも…」

「そっか、で、その森駅から分岐するレールが砂原廻り。今通ってきたのが大沼廻りって呼ぶんだ。」

「へぇ…」

「おんなじ函館本線なんだけど、勾配が大沼廻りの方が緩かったはず。しかも距離も短いし。」

「ってことは砂原廻りには特急は走ってないの?」

「走っていないけど、青森行きのはまなすは砂原廻りを走ってる。あとは…貨物かな…」

「ふーん…なら砂原廻りは函館行き、大沼廻りは特急と森行きばっかりってこと?」

「そう言うわけではないよ。大沼廻りの森行きもあるし、砂原廻りの函館行きもある。片方からしか行けないってなると不便だし」

「あっ、確かに不便だね…」列車は藤城廻りに別れを告げ、大沼にあるトンネルへと入っていく。

「あれ?ここも分岐してるよ??」

「ここは藤城廻りも仁山廻りだね。こっちも勾配だったかで分岐してるよ。」

「8の字になってるんだね…この分岐もさっきのところと同じで、優等が仁山廻りで普通列車が藤城廻り?」

「いや、ここの場合、藤城廻りには駅がないんだ。って言っても何本かは藤城廻りを通って行く普通列車…森方面行きだけなんだけど…はあるよ」

「それなら分岐する必要無さそう…」

「でも特急とかはちゃんと上りは仁山廻り、下りは藤城廻りって決まってるんだけどね」

「へぇ…」列車は渡島大野を通過し、七飯へと向かっていく。

「あ、後ろからなら分岐している部分見れるかも…」

「あっ、見たい!」二人は後ろの展望スペースへ。すると右側からレールが近づいてきた。

「あれが藤城廻りのレールだよ。」

「へぇ…本当に分岐してるんだね…」

「ここまで来たなら函館まであとちょっとだよ」

二人は席へと戻った。列車は七飯を通過し、函館へと近づいていく。

「函館着いたら今度は江差線だよ。」

「江差線?廃止されるってニュースで聞いたことある…何処まで乗るの?」

「終点まで行くよ。最初で最後の江差線…楽しみ…」

「もう乗れないもんね…」

列車は五稜郭機関区の隣を通過して五稜郭駅へ。五稜郭には遅れが解消されていた。

二人が降りる準備をしていると

"ご乗車お疲れさまでした。まもなく終着、函館です。――"

と、放送が流れた。それからほどなくして列車は函館に到着した。10:14。定着だ。

「んあーっ…長かったぁ…」翔太は伸びをしながら言った。

「長かったねぇ…さっ、次は江差線だね…」と、由依も伸びをして言う。

二人は4番線へと移動した。列車は停車していた。122D江差行き普通列車。車輌はキハ40と呼ばれるディーゼルカーである。

「ヨンマルかぁ、久し振りに乗るなぁ…」と翔太。関東でも走っているのだが、乗車したことがなかった。

乗客は翔太と由依以外にはおばあさん一人しか居なかった。

「私達とおばあさんしか乗らないのかしら…」

「どうなんだろう…」と、車内で話をしていたら発車前に女性が数人乗ってきた。

10:27。122Dは定刻で函館を発車した。車内は函館訛りの話し声が聞こえる。

「函館の方の言葉って札幌の方とは違うんだね…」

「そうだね…」

列車は津軽海峡を望みながら江差線の各駅に停まっていく。晴れているが波が高く、白波が立っている。

由依は疲れているのか、再び寝ていた。翔太は暇なので色々と動画を見ることにした。

1度内陸側に入った江差線は茂辺地を発車して再び海岸へと出てくる。相変わらず波が高い。翔太は外をチラッと見て、「相変わらず波高いなぁ…」と呟いた。

動画を見終え、暇になってしまった翔太も寝ることにした。やはり疲れが少し出ているようだ。「早く起きすぎたかな…」

翔太は窓に身を預け、目を閉じた。列車の揺れ、キハ40のエンジン音…いつの間にか夢の彼方へ…


  * * *  


翔太が起きると森の中を列車は進んでいた。翔太はとりあえず由依を起こすことに。

「由依ちゃん、江差線入ったよ」

「う~ん…本当…?」

「うん、今森の中だけど…」と、警笛が鳴って、列車はトンネルへと入った。

「あら、トンネル…ねぇ、翔太君…」

「ん?どしたの??」

「いかめし、食べよ??」

「うん。ちょうどお腹も減ってきたとこだし。」と言うことで、森で買ったいかめしを開ける。

「あぁ…いい匂い…」パクりと一口。烏賊の中にはご飯が入っていてご飯にもタレが染みている。

「お…美味しい…」

「流石名物駅弁…美味しい…」二人はあっという間にいかめしを食べた。由依はとても満足そうだ。

「スーパーでいかめしは買ったことあるけど、やっぱり列車に乗って食べた方が美味しいわ…」

「駅弁は列車で食べたら美味しく感じるよね」と、由依が車内を見渡して、

「それにしてもお客さん、誰もいないね」と言った。確かに誰もいない…

「函館で乗ってたおばあさんも居ないね…」

「そうだね…」と言って急に顔を真っ赤にする由依。翔太は「どうしたの?」と聞く。すると由依は翔太に寄り添ってきた。

「あのね…私、翔太君が居なくなってから…」と、涙をこぼした。

「由依ちゃん…」

「それでね、私、私…」翔太は頭を撫でてあげた。「大丈夫、僕も毎日会いたいって思ってたから…」

「本当?」

「うん…」

「実は私も、毎日翔太君に会いたいな…って思ってたの。でも、思い出したら悲しくなってきちゃって…」

「そっか…」

「ねぇ、ちょっとだけ、泣いて、良いかな…?」

「うん。良いよ」と、翔太が言うと由依は翔太の胸の中で泣き出した。

「うわああん…翔太…会いたかったよぉ…」

「僕も会いたかったよ…由依ちゃん…」しばらく由依は泣き続けた。翔太と会えなかった二年間を忘れるかのように…。

その間、翔太は由依を抱き、頭を撫でてあげていた。

数分後、泣き止んだ由依は一言、「恥ずかしいとこ見せて、ごめんね」と謝ったあと、普段の元気な由依に戻った。

「そうだ、江差で何かするの?」

「う~ん…駅舎とか撮っておしまいかな…折り返しまでそんなに時間無いし。」

「そっか…」

「何か見たい所でもある?」

「う~ん…本当は鴎島に行ってみたかったんだけど…良いや…」

「鴎島、かぁ…」と、翔太は地図を取りだし函館地域を見てみる。

「あら…ちょっと遠いんだね…」

「そうなんだね…」

「あんまり時間無いなら今回は良いかな…」

「そっか…」

列車は宮越を発車した。相変わらず乗客は二人以外にいない。

「他に江差って…」

「江差追分?」

「よさこいソーラン??」

「なんだろう…」と、江差名物を考えていた。

「やっぱり海鮮モノかなぁ…」

「海鮮丼?」

「でもさっきいかめし食べちゃったし…」

「う~ん…」中々思い浮かばない二人。数分間考えた結果…

「ちょっとだけ海鮮丼食べる?」と言う由依の言葉で駅前にる食堂へ行ってみることに決めた。

「海鮮丼…楽しみ…」

「そうだねぇ…早く江差に着かないかな…」外をぼんやりと見ている翔太。しばらくして海が見えてきた。

「あっ!海!!」列車は上ノ国へ。

「ここからはしばらく海沿いを走るんだ」

「へぇ~」こちら側の海は津軽海峡よりは波が高くなかった。

「やっぱり津軽海峡と日本海じゃ違うのかな…」

「どうなんだろうねぇ…」と、海を見ていると警笛が鳴って減速した。どうやら動物が線路の近くにいたらしい。

「キツネかな…?」

列車はすぐに加速し、江差へと向かう。風が強めなのか旗がはためいている。

「外…寒いかな…?」

「風、冷たそう…」と、由依。すると、

"まもなく、終点、江差です―"と、放送が流れた。

「江差かぁ…列車で来れるのはこれが最後なんだなぁ…」と、翔太は呟いた。

列車は12:55。定刻で江差へと到着した。

「江差だぁ…写真撮らなきゃ…」とカメラを構えると運転士が近づいてきた。

「江差まで写真撮りに来たのかい?」

「はい。」

「そしたらこの列車で函館に戻るのかい??」

「はい」

「あんまり時間無いから気を付けるんだよ」

「はい、ありがとうございます。」と言って運転席へと戻っていった。

二人は改札を抜け、食堂へ。海鮮丼を頼むと待ってましたと言わんばかりに店員が準備をし始めた。発車まで間に合うかな…



第二章 第三節へ続く。

と言うことで、なんとか書き上げました。711系です。


まず第一に…



この小説、恋愛モノではありませんよ(白目)





ってか、



主人公とヒロインの関係って最終話位に出てくるもんじゃ…??




って思っている人も居そうですね…(居ないか…


でも翔太と由依は中学の頃からお付き合いをしているので大丈夫ですよ((((


さて、この節と次の節では今は亡き江差線の木古内~江差間が出てきます。

今ではレールも撤去されてるのでしょうかね…勿論トンネルなんかコンクリートで密封されるのでしょうね…(もしかしたらもうされていたり…

でも、北海道の廃線は撤去が早すぎる気もしなくもないんでよね。

深名線も廃止されてそんなに経っていない頃にはレールも撤去されていますし…(使わないから当たり前なのかもしれないです…


それと、函館本線の大沼廻りのやら砂原廻りは通ったことがないので良く判らないです((( 確か勾配緩和で造ったとか本で読んだはずなのですが…藤城廻り・仁山廻りとごちゃごちゃになってるのかも…


あまり長く話してもアレなのでそろそろ…



* 告 知 *

来週はテストがあるので更新頻度が落ちます。予めご了承ください。


と言うわけで第二章第三節をお楽しみに

それでは( ゜∀゜)ノシ

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