概要
西暦2598年
世界は、終わった
度重なる異常気象と異常現象により、突如 異形のモノども──ガルゼレスが地上に現れた
昆虫から巨大化を遂げたモノ、小型動物が凶暴化したモノ
そしてそれらは地上のありとあらゆるモノを、喰らい尽くしていった
それらを凌ぎにしのいで、20余年
その間に、異形のモノども─ガルゼレスを研究し続けたモノたちがいた
幼少時から子どもに英才教育を施し、もっとも多く優秀な人材を輩出、軍事的に最も権力を持つ名家──神咲家はその一つである
ノアによる攻撃がガルゼレスに有効であると立証されると、世界ではノアの操者の争奪戦が始まった
ノアの操者を主としたガルゼレス特殊殲滅部隊が各国で組まれ、次第に個体数は減少してきた一方、ガルゼレスが個々で独自の進化を遂げ、さらに討伐は難航しはじめていた
そんな中、不穏な動きを見せ始める神咲家
真相を探るべく、五大名家の子息である榊 燐慟は国内最大級の軍事学園──リリアラド学園に入学する───
* * *
「ねぇ、君 ノアの操者でしょ」
「俺のノアは人を殺す。アンタには使いたくない」
「私はあなたに殺された。忘れたわけじゃないでしょう?」
「世界が終わる。物語なんかじゃないんだよ」
「"力があるから強い" は必ずしも真とは限らない」
「ねぇリンドウ……私たち、ずっと一緒だよね?」
* * *
あなたが過去に体験した嫌な出来事や、思い出すことすら忌まわしい記憶があったとして。
"力" を使う度に それが常にフラッシュバックするとして。
それでもあなたは力を使う覚悟がありますか?
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