第82話 甲府ダンジョン・3層ボス 1
「さてと・・・到着したな」
ヒン!!
ぽよん!!
ワン!!
今現在、俺たちは甲府ダンジョンの3層のボス前にきている。
ここに来た理由の1つはこの子たちが(シラユキを除く)ダンジョンに行きたいという願望を俺にぶつけてくるからだ。
凄い目をキラキラさせて見てくるのと、協会とのいざこざで我慢を強いていた負い目もあるためだ。
もう1つは探索者の階級のランク上げだ。
これは前にも説明したが、ランクを上げるにはダンジョンの到達階層で昇格が決まる。・・・誤魔化せばバレないと思う人もいるが、
実はポータルの追加説明にもなるが、触ることでこの階層のボスを倒した証拠になり、ダンジョン前のポータルに記録として残るため、誤魔化せないのである。
ランク上げをする理由は、会社のことである。
スパスタの所属探索者は軒並みD~B級のため、一番低いのが俺なのだ(まだF級だけど、小夜さん曰く従魔たちの力を合わせたら軽くC級クラスの実力があるとのこと)。
階級が低い探索者とかがいるとほかの企業所属の探索者にバカにされたり舐められたりするらしい。
会社にはよくしてもらっているため、ダンジョン攻略に挑むことにしたのだった。
手っ取り早く上がるために、一番進んでいる甲府ダンジョンに来たわけだ。
ちなみにナイトは足立先輩とお留守番ね。生まれて間もない子にボス戦は任せるのはちょっとね(俺より強いけど)。
その時の目がめっちゃウルウルして「ダメ?」は結構効いたがな。
「今日は3層のボス戦だ。気合入れていくぞ!!」
ヒンヒン!!
ポ~~~ヨン!!
ワンワン!!
全員気合十分!!よっしゃやるぞ!!
・・・最近、のんびりできていないからもうちょっとだけゆっくりしたかったのが本音だけどね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3層のボスは複数パーティーで現れる。
剣と盾を持ったゴブリンソルジャーが2体。
弓矢を持っているゴブリンアーチャーが1体。
杖を持っているゴブリンメイジが1体の計4体構成だ。
この3層は1つの鬼門だ。
いきなり複数体のボスが出てくるんだからな。
ギャギャギャ!!
ボゥ!!
「シエル!!」
ヒンヒ~~ン!!
ビュゥ~~~!!
先制としてゴブリンメイジがファイヤーボールを飛ばしてきたのをシエルの風魔法で吹っ飛ばした。
「シエル!!そっちは任せたぞ!!」
ヒンヒ~~~ン!!
シエルなら問題ないだろうと思っていたら、
ヒュン!!
ワフ!!
カラン・・・
「うおっ!?・・・ゴブリンアーチャーか!?助かったよシラユキ」
ワン♪
とゴブリンアーチャーは気配を殺して、いきなり矢を撃ってきた。
シラユキが察知してくれたおかげで助かることができた。
油断したら当たってしまうな。だから、
「シラユキはゴブリンアーチャーを狙え!!」
ワンワン!!
とゴブリンアーチャーはシラユキにお願いした。
シラユキの鼻ならどんなに隠れても見つけることができるからな。
「オニキスはゴブリンソルジャーを!!」
ぽよん!!
とオニキスがゴブリンソルジャーに向けて体当たりをした。
それを盾を使って受け流そうとしたみたいだが・・・
ギャッ!?
「流石だオニキス!!」
ぽぽよん!!
盾ごと吹っ飛ばしたみたいだ。さすがの威力だな。
ぽよん!?
ギャーーース!!
「・・・もう一体は俺に向かってきたか」
吹っ飛ばされた仲間を後目に、もう一体のソルジャーが俺に向かって突っ込んできた。舐めるなよ。
「オニキス!!力を貸してくれ!!<共鳴>」
ぽ~~~~よん!!
と共鳴スキルを発動し、オニキスと魔力が繋がるのを感じた。
これならば。
「オニキスのように・・・いっけーーーー!!」
ビュン!!
ギャギャ!?
とオニキスが前に見せてくれた新技のように、光属性を剣に纏わせた斬撃を出すことができた。その結果、ゴブリンソルジャーの盾を真っ二つにすることができた。
「今だオニキス!!」
ぽよん!!
グギャ!?
オニキスの体当たりを盾もない状況で喰らわせることができた。
その結果、ゴブリンソルジャーは魔石を残して消滅した。これで一体撃破だ。
・・・やっぱり共鳴スキルは強いな。発動したときの力の上昇がヤバい。
これって発動したとき、従魔の力も加算されてるのかもしれないな。
じゃなきゃ、光の斬撃なんて出せないだろうしな。
「もう一体も盾で防いだとはいえよろよろだ。このまま押し切るぞ!!」
ぽよん!!
シエルとシラユキはどうかな?
・・・ってお前たち張り切っているのは分かるがオーバーキルじゃねえか!?




