第61話 うちの従魔は人気者・・・って俺は!?
日曜日に資格試験があったため、投稿をお休みしていました。
今日からまた再開します!!
配信して2日後。
俺は現在埼玉県に向かっていた。
ここは本当だったら甲府ダンジョンに行きたかったが、俺が山梨県在住なのはバレているから人が多いと小夜さんから連絡があったからだ。静岡でもよかったが、ここは心機一転も兼ねて別のダンジョンに挑みたかったのだ。
「今日はシラユキのダンジョン配信デビューでもあるからな。シエルとオニキスはサポートをお願いな」
ヒン!!
ぽよん!!
凄い気合が入っているのが分かるが、今日の主役はシラユキだからな?
「シラユキには一番頑張ってもらうからな。期待しているよ」
ワンワン♪
シラユキも調子はいいみたいだな。
「結局、シラユキがあれだけ傷ついていた理由は分からずじまいなんだよな」
クゥ~~~ン
「悲しい顔をしないでくれ。責めているわけじゃないからな」
とシラユキを撫でながら、俺は色々と考えた。
「モンスターがダンジョンから出てくることはモンスターパレードでもない限り出てくることはない。なぜ、シラユキがあんなにボロボロで裏庭の山の麓にいたのか・・・本当に謎だな?」
そう考えるとシエルがいた理由も謎であり、小夜さんや翠と色々と話あったが結論は出なかったんだよな。
「まっいいか、今を楽しくまったり生きようか?」
ワン!!
と考えることを放棄するのだった。
・・・・・・・・・・・・・
「着いた・・・デカいな埼玉のギルドは」
甲府の2倍近くはあるんじゃないかな?
そうなると・・・人も多そうだな。
「これからギルドに入るんだが、たくさんの人に見られることになるが
落ち着いていけそうか?」
ヒン!!
「シエルは一度経験しているけど、オニキスとシラユキは初めてだからな。怖いと思ったらすぐに俺に抱き着いてこい」
ぽよん!!
ワン!!
「よし!!行くぞ!!」
とギルドに入った。
その瞬間、全員がこっちを見てきた。
「おい・・・あれって」
「初めて見るんだけど・・・」
「生、生なの!?」
そんな声がちらほら聞こえてくるではないか。
従魔に視線がめっちゃいっている。
俺が主人だけど、この子達のおかげで稼げていたから何も文句を言うことはないな。
「すいません」
「・・・・あっ!?はい!!なんでしょう!!」
「ダンジョンに挑みたいんですが?」
「探索者カードを」
「分かりました」
と探索者カードを渡して受付のやり取りをしている間も従魔に視線がめっちゃいっている。
「あの~~~」
「はい?」
「ユニモンチャンネルのユウさんですよね」
「そうですが?」
「サインをお願いしたいと思いまして」
「ここでサインを書くと・・・列が出来ますかね?」
「・・・そうですね」
「絶対に邪魔になると思うので辞めときますね」
「そうです「だから」」
「こっちで書いたものを後で用意するって形で大丈夫ですか?」
「是非!!お願いします!!」
ということでサインを後で書いて渡すことに。
どうやら飾ってくれるみたいだ。事務所の先輩のサインもあったぞ。
その時はシエルに協力してもらうか。
と受付を済ませた俺たちは一度更衣室に向かい(更衣室内でも従魔に視線が皆いっていた)着替えた後、ダンジョンに入った。
・・・ただ気になったのは、誰も声を掛けてこなかったことに驚いた。
「何でだろうな?・・・配信で邪魔になりたくないって言ったからかな?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
一方ギルドの方では
「マジでユニモンチャンネルのユウさんだよ!?」
「生で見れたんだけど・・・結構レア!?」
「一瞬目を疑ったぞこっちは!?」
「・・・シエルちゃん可愛かったなぁ」
「オニキス君も配信で見た時よりもぷにぷにだったなぁ」
「シラユキちゃん。ずっとユウの後ろで尻尾を振って可愛かった」
と探索者全員が従魔たちにメロメロになっていたのだった。
「あんたズルいわよ」
「サイン貰うつもりでしょ?」
「ここに飾るサインをお願いしただけで個人は頼んでないからね!?」
「しかも、一番近くで見たじゃない?」
「うん・・・めっちゃ目がくりくりしてて可愛かったんだけど」
「「・・・本当に羨ましい」」
「2人とも?目が怖いんだけど!?」
と俺の受付をしてくれた女性は他の受付嬢に迫られていたのだった。
「これって拡散したほうがいいかな?」
「やめとけって。ユウが言っていたぞ。自分たちを見に来る人であふれたら、他の探索者の迷惑になるからどこのダンジョンに挑むかは基本言わないって」
「これで言ったのがバレたら、ここは人であふれるわよ」
「そうなった時、責任とれるわけ?」
「・・・止めときます」
「「「よろしい」」」
という話もあったんだとか。
「まさか・・・ここのダンジョンに来るとは」
「東京は行けないでしょ」
「人が多いし、絶対に拡散されるからね」
「疲れて戻ってきた後の追い打ちよね~~~。それだと」
「けどさ。今回のことを他の探索者やユニモンチャンネルの視聴者に自慢できるよな」
「「「それはそう」」」
と何人かの探索者は俺がここに来た理由を考えたりするのだった。




