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ブラック企業の元社員ののんびり田舎生活~けどテイムしたモンスターが特殊でのんびりできねぇ!?~  作者: ドラゴロイド


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第57話 ・・・・・この人が?

「いや~~~本当にありがとな。決心してくれて」

「翠に相談してな。・・・協会のヤバさを知ってな」

「あぁ~~~。実際、特殊なスキルを持った探索者をあの手この手で引きずり込もうとしているらしいからな」

「遥人も知っているんだ?」

「スパスタの探索者の3割は東京の探索者事情を知って入ってくれたからな」


そこまで腐っているんだなぁ~~~。

早めに決心できてよかったのかもしれん。


「着いたぞ」

「本社があるってことは」

「大阪にもあるんだよ。西日本を大阪が、東日本は神奈川を拠点にしている感じかな」

「なるほどね・・・どうして東京じゃないんだ?」

「社長曰く、圧がかかったみたいでな」

「協会?」

「そういうこと。実際、東京には探索者が所属する企業は軒並み協会が上にいるぞ」

「聞きたくなかったよ」


そういう意味でも、誘われたのはありがたい。

このまま配信続けていたらどうなっていたんだろうな。

間違いなく、圧か協会への所属を言われるだろうな。


「さぁ着いたぞ!!」

「到着か・・・運転ありがとな」

「俺が誘った側だからな。これぐらいはしないとな」

「しかし、ここの社長さんってどんな感じなんだ?」

「・・・」


どうして目を逸らすんだ遥人よ。

常識人じゃないのか?


「会えば分かるよ・・・うん」

「その間は何なんだ?」

「社員の俺からは何も言えねえよ」

「・・・・・・」


ガチでどんな人なんだ?


と俺と遥人は会社に入った。

会社は6階ビル。1階が受付と食堂があり、

2階が休憩室で3階が社員の仕事場。

4階が会議室、5階がスタジオ。

6階に社長室になっている。


「今からどこに?」

「4階の会議室に行くぞ。社長が首を長くして待っているからな」

「そんなにか?」

「あのな?配信初めて5回の配信で登録者数が72万人のお前は結構配信業界をざわつかせていたんだぞ。それと同時にすべての探索者配信専門企業のどこがユニモンチャンネルを取るのかでてんやわんやしていたんだぞ」

「へぇ~~~」

「へぇ~~~じゃなく、俺が知り合いかもしれないって言ったら、社長がすぐに誘えってうるさくてな」


そこまでなんか!?

実際、翠にも「ここまで登録者数が伸びるとは思ってもみなかった」

と言っていたからな。これにシラユキが入ったらもっと伸びるだろうな。

それと同時に、めっちゃ狙われる可能性が増えるだろうけど。

と話しつつ、俺と遥人はエレベーターに乗り、4階に向かった。


「エレベーターから出て、真っすぐ言ったら第一会議室って名前の部屋があるから。

そこに行けば社長と秘書の人が待っているはずだ」

「遥人は一緒に行かないのか?」

「俺は仕事があるからな。ここまでだ」


ということで1人で会議室に向かった。

実際は1人じゃないんだけどね


「凄いな。第二から第五まで会議室がある」


ここまで広い会社を見ると、大企業なのが分かるよな。

前の企業にいた時は会議室は2つしかなかったからな。


コンコンコン

「はい」

「波多野優馬です」

「入ってくれ」


ということで会議室に入室した。


「君がユニモンチャンネルのユウだね」

「はい・・・あなたが」

「スパークルスターの社長の三枝裕菜(さえぐさひろな)だ。

宜しくね」

「よろしくお願いします」


まさかの女性だった。見た目も若い雰囲気だし、

出来る女感が見た目から出ている。


「隣にいるのが秘書の流川空(るかわそら)よ」

「流川です。よろしくお願いしますね」

「よろしくお願いします」


この人もできる人だな。


「ところで波多野君」

「はい?」

「その~~~」

「うん?」

「はぁ~~~。波多野さん」

「流川さん?何でしょうか?」

「今日は従魔を連れてきていますか?」

「今日ですか?一応、本人確認のためにシエルを連れてきていて

出てきていいよシエル」

ヒン!!


と俺のリュックからシエルが飛び出てきた。

その瞬間、社長さんの目がピカァーーーっと光ったのを感じた。


「この子がシエルちゃん!!めっちゃ可愛いわ~~~~

全体が真っ白で見た目の小ささも合わさってかわわわ!!」

ヒン!?

「シエルが怯えてる」

「社長は可愛いものに目がないんですよ」


なるほど、この社長はそういう人なのか。


「実際、スパークルスターの専属探索者って女性がほとんどってか男がいないような?」

「そういうことです」

「俺・・・炎上しますかね?」

「そこはある程度打ち合わせをしてからになるので大丈夫かと」

「それは良かったです」

「それよりも・・・社長!!戻ってきてください」

「はっ!?・・・すまない」

「いいえ」


流川さんの一言で正気をすぐに取り戻してくれた。

シエルは俺の後ろに隠れた。社長が苦手になったようだ。

いきなり、奇声と共に鼻息を荒くして近寄ってくる人は怖いだろうな。


「それで、合格でしょうか?」

「勿論合格だ!!正直来てくれてよかったと思う」

「波多野さんが所属を決めた理由はありますか?」

「一番は協会の件ですかね」

「「あぁ~~~~」」


俺が協会の現状を話して、安全性を考えて決めたというと、2人とも納得してくれたようだ。


・・・こう考えると協会の闇の深さはその道の人たちには知れ渡っているんだなと実感するのだった。

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― 新着の感想 ―
おはようございます。 企業のトップですら「そらスカウトされたらokするわな」な空気……この世界の日本は、様々な現代ファンタジー作品の中で比較しても有数の腐りっぷりみたいですね改めて。
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