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ブラック企業の元社員ののんびり田舎生活~けどテイムしたモンスターが特殊でのんびりできねぇ!?~  作者: ドラゴロイド


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第41話 ダンジョン配信 1

記念配信から3日後。

俺はシエルとオニキスと共にいつも行っている甲府ダンジョン・・・

ではなく、隣の静岡ダンジョンに向かっていた。


大体車で2時間弱。高速を使ってここまでやってきた。


山梨に在住しているのは前にネット掲示板に載っていた写真でバレている可能性が高いため、隣の県のダンジョンに向かうことにしたのだ。

何処のダンジョンに挑むって言ってないからな(ニヤリ)。


長時間の運転でシエルとオニキスが疲れないか心配していたが、

どうやら、外の景色に夢中で杞憂だったみたいだ。


「問題はシエルたちを外に出した瞬間、囲まれる可能性があるってところか」


それについては、ギルド内にいる警備員に何とかしてもらおう(他力本願ともいう)。

潜るときは問題ないかもしれないが、戻るときがちょっとなぁ~~~。

ギルド内で配信を見られる可能性もあるわけだし。


「着いてから考えようか」

ヒン♪

ぽよん♪


・・・・・・・・・・・・・・・・


「シエルとオニキスはリュックの中に」

ヒン

ぽよん

「配信用のドローンをケースに入れて、いざ行かん!!」


静岡ギルドに到着した俺は、シエルたちがリュックに入ったのを確認し、入ってすぐに受付のところに向かった。

・・・やっぱり視線を感じるが、俺がユニモンチャンネルのユウだと気づかれてはいないみたいだな。

シエルとオニキスが出てきたら・・・一気に人が集まるだろうな。


「ダンジョンに潜ります」

「探索者資格を」

「どうぞ」

「確認いたしました。・・・今日は1層ですか」

「はい、ここのダンジョンは初めてなので」

「他のダンジョンにも行かれているんですか?」

「甲府に」

「甲府は今日は・・・人がすごい集まっているみたいですね」

「・・・そうなんですか」


絶対俺のせいだ。高橋さんには後で謝りの電話を入れとこう。


「それではご安全に」


資格を確認してもらった俺は、初めての静岡ダンジョンに挑むのだった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「人がいないことを確認して・・・よし!!出てきていいぞ」

ヒン!!

ぽよん


誰もいないことを確認した俺はシエルたちをリュックから解放し、配信の準備に取り掛かった。


「みなさん!!ユニモンチャンネルのユウです!!」

『配信始まったぞ』

『告知がなかったけど今からか!?』

「そうです!!時間を決めたら、その時間内に探索者の方々が殺到するのではと思いまして」

『それは・・・まぁ』

『誰だって一目見たいだろうしな』

『どこのダンジョンなんですか?』

「それは・・・秘密ですね」

ヒ~~~ン!!

ぽ~~~よん!!


うん、後ろで見事に遊んでいるね。この子達ときたら。


『めっちゃ遊んでて草』

『ダンジョン内なのにのほほんとしてる』

『可愛い』


「何か、ちょいちょい可愛いbotいませんかね!?」


コメントで可愛いが連立されているんだが。


「ちなみに、甲府ではないですからね」

『甲府じゃないだと!?』

「絶対バレてると思っていたので、別のダンジョンに挑むことにしたんですよ」

『それはそう』

『ユウの思考の勝利』

『それ大丈夫なの?』

「前の配信で「ダンジョン配信をする」って言っただけで、どこのダンジョンに挑むかは言っていないので大丈夫ですよ」

『確かに言ってないこの人!?』

『騙される方が悪いな』

『そこまで考えていたのか?』



とコメントを見ていた時だった。


『ユウ!?後ろにゴブリンが!?』

「ゴブリン?・・・3体かぁ。シエル!!GO!!」

ヒ~~~~ン!!

『シエルちゃんを行かせるの!?』

『動物愛護団体が動くぞ!?』

『モンスターは動物なのか?』

「大丈夫ですよ。なんたってシエルは」


シエルが一気にゴブリン3体を風魔法でぶっ飛ばした。


『・・・・・えっ!?』

『嘘だろ!?』

『一撃!?』

『今の何!?』

「ねっ?言ったでしょ?シエルは強い」

ヒヒ~~~ン!!


一撃で倒したシエルが俺のほうまで飛んできて頭を撫でろとせがんできた。


「よしよし!!よくやったシエル!!」

ヒン♪

『撫でられてどや顔してる』

『めちゃかわ!!』

『そしてめっちゃ強い』

『さっきのって魔法?』

「ですね。シエルは風と水の魔法が使えるんですよ」

『ダブル持ち!?』

『そりゃ強いよ』

『ゴブリンが綺麗に飛ばされたぞ』

『一瞬で魔石って』


とコメントを確認していると、オニキスが

ぽよんぽよんぽよん!!

「分かったから、次のモンスターは頼むな」

ぽよん!!

『オニキス君が嫉妬してる!?』

『モンスターが嫉妬しているところ初めて見たな』

『いいじゃんか。可愛いんだからよ』


「言っていないので言いますが、この子達は戦闘狂なんですよね。

ダンジョンニュースがテレビに映った瞬間、俺に向かってキラキラとした目を向けるんですよ」

『見た目とのギャップ凄いな』

『けど、そこが可愛い!!』

「とりあえず、今日は1層のボス手前まで進んでみます!!」

『シエルちゃんのあの力ならいける!!』

『オニキスはどれくらい強いんだろうな?』

『期待したいよね』


この配信が事故りませんように。

俺はそう祈りながらシエルとオニキスと共にダンジョンを攻略するのだった。

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三匹目のフラグですね
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