第4話 スキルを獲得!?
連続投稿2日目!!
こうして、俺の家に新しい住人?が増えたのだった。
最初、段ボールの箱を片手にスーパーで買い物をした袋を持つのは厳しいなと思っていたが、
「・・・その羽は飾りじゃないんだな」
・・・飛んだんだよな。背中の小さい羽が急に大きくなって俺の横にぴったりと着いてきた。っていうか羽が大きくなったことに突っ込みたかったが、モンスターならこれぐらいの現象は起こせるだろうと思考を放棄することにした。
「道草しないように俺の横から離れるなよ」
ヒン!!
「こいつ・・・俺の言葉が分かるみたいだな」
モンスターだから以下省略。
「それにしても・・・背中に翼がある馬って、どう考えても《《ペガサス》》だよな」
・・・だとしてもダンジョンに神話生物が生まれることってあるのかね?しかも、こんなぬいぐるみみたいな姿で田舎の公園にいたことになんか作為的な気分の悪い感じがする。
ヒン?
「あぁ、何でもないよ」
どうやら眉間にしわが寄っていたようだ。仔馬は俺のほうを見て心配そうな顔をしていたもんだから、空いている片手で頭を撫でた。
ヒンヒン!!
と嬉しそうに撫でられている姿をみて、邪推な考えは今は捨てたほうがいいな。とにかく、こいつは俺が育てるって決めたからな。
「しかし・・・本当に何でこんなところにいたんだろうな?」
ヒン?
・・・やっぱり疑問は出てくるんだよな。
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そんなことがありつつ、家に到着した俺が最初に行ったのは、買い物した食材を冷蔵庫に入れることと、
ヒン♪
「気持ちいいみたいだな」
仔馬を洗うことだった。この子はどうやら雌らしい(馬の生殖器官を調べるとは思わなかったな)。手触りもサラサラになった。めっちゃ泥で汚かったが洗ったらきれいな白の仔馬になった。
「全然気にしていなかったが、目も青いんだよな・・・やっぱりペガサスだよな」
洗ってさっぱりしたのか居間の周りをグルグル飛んでいてご機嫌だ。
「おーーーい。おなかは空いたか?」
と言った途端、直に俺のところまでギューーンと飛んできて、目の前で急ブレーキをかけてきた。・・・うん、怖いから2度とやらないでくれよ。
「・・・おなかを空かせていたのは分かったが、ゆっくり来てくれ。ちょっと怖かったから」
ヒン
と悲しそうにしつつも了承を得ることができた俺は、浅めの皿に牛乳を入れて飲ませた。
ぺろぺろと飲んでいる姿を見ながら、俺はこいつの名前を考えていた。本当にペガサスならふさわしい名前が必要だよな。ネットでペガサスを検索しながら名前を考えついに決めた。
「よし、今日からお前の名前はシエルだ!!」
シエル・・・フランス語で「空」を表す言葉。空を駆け回るコイツにぴったりだろう。
ヒンヒン♪
「よかった。気に入ってくれたようだ」
どうやら俺の名付けを気に入ってくれたようだ。ホッとしていたら、体が急に熱くなったのだ。これって、
「もしかして・・・スキルを獲得したのか?」
何と俺はスキルを獲得することができたのだ。




