第22話 オニキス君、大活躍!!
新しい家族であるスライムのオニキスを連れて、家に戻ってきた俺は2体と一緒にリビングに倒れ込んだ。
「ダンジョン行く度に情報が増えるのよ。どうして?」
ヒン?
ぽよん?
本当にダンジョンにというよりギルドに向かうたびにいろんな情報が更新されていくから頭の処理が追い付かないのよ。
「そういえば、シエルは風と水の魔法が使えるが・・・オニキスはどういったことができるんだ?」
ぽよん・・・・ぽよんぽよん!!
一瞬何か考えた後、リビングを急にごろごろ転がりだした。
「どうしたんだ急に!?」
ぽよん。
「えっ、自分が転がった後の床を触ってくれって・・・ってこれはすべすべだ」
スゴッ!!埃が一つもないんだが。オニキスがいれば掃除機はいらないってことか!?
これは電気代が浮く。
「もしかして、スライムだから何でも食べれるのか?」
ぽよん♪
俺の言葉に肯定するようにコクリと頷いて?いるオニキスを俺は上に掲げた。
「オニキス。お前は本当にすごいよ!!」
ぽよん!!
めっちゃ喜んでいる。
可愛いなと思っていたら、
ヒン
「痛、どうしたシエル」
ヒンヒン
めっちゃジト目なんだが、嫉妬しているみたいだ。
「シエルにもいつも助けられているよ。だから、そう簡単に拗ねるなって」
ヒ~~~ン?
「本当に?って言っているみたいな発音だが、これは間違いない本心だよ」
ヒン♪
それならよかったって感じでご機嫌よくなったみたいだ。
実際シエルの水魔法には本当に助かっているからな。
「オニキスはこれ以外に何かできるか?」
ぽよん
「えっ?」
と俺が聞いたら、急に触手を伸ばして俺の体に触れてきた。そうしたら、
「えっ、何か急に体が軽くなったが、これもオニキスがやったのか?」
ぽよん
マジか。オニキスは光魔法が使えるのか?
光魔法は体の治療とかそれこそがん治療とかにも使用されることがある。
また、発現者も少ないため結構重宝されている。国の管理元に置かれたり、協会の後ろ盾を貰ったりするらしいが、結構そういうところは労働環境がブラックそうだな。
「オニキスのこの力はバレないようにしないとな」
ぽよん?
「どうしてって、もしお前のこの力がバレたら離ればなれにされる可能性が高いからだよ」
ぽよん!?
「うわっ!?」
俺がそう言った瞬間、勢いよく抱き着いてきた。
ぽよん
「分かってる。俺もお前と離れたくないからな。絶対に人前で使わないようにな」
ぽよん
「あぁ。約束だ」
と俺とオニキスが話していたら、
ヒン?
「シエル。どうやらオニキスの力は俺の想像以上だったよ」
ヒンヒン
「そうだな。オニキスの力がバレたら、オニキスと二度と会えなくなるってことかな」
ヒン!?
とシエルはオニキスを抱きしめていた俺に向かって突っ込んできた。
勢い強かったため、倒れ込んでしまった。
「シエル」
ヒンヒン!?
ぽよん・・・ぽよん
ヒン
「・・・そうだな」
俺たちは3人で家族なんだ。絶対に離れるものかよ。




