第118話 アズサの強さ
そんな感じでダンジョンを攻略していくのだが・・・
「全然・・・モンスター出てきませんね」
「本当だね」
「ここまで出てこないのに驚きしかないね」
ヒン
ぽよん
ピィ
本当にモンスターが出てこないのだ。
1層のモンスターが一切出てこないのだ。
どうしてなんだろうか?
シエルやオニキスにナイトの戦闘狂組も退屈しているな。
「もしかして・・・私たちに勝てないって思っているのかしら」
「・・・気配だけで気づいているってことかしら?」
「・・・俺は強くないんですけどね」
俺はこの中で一番弱いって自負できるからな。
「それでも・・・魔力の量ならユウさんは私に引けを取らないと思うけど」
「そうそう。ユウ君の魔力は私たちより上かもよ」
そうなんかね?社長からも
『君の魔力量は私より上だからね』
と魔力感知スキルを持っている社長から言われたのだ。
俺ってそんなに魔力が多いのかな?
多分テイムした時の魔力のつながりのおかげなのかな?
「・・・着いちゃったわね」
『ここまで接敵無し』
『どんだけ恐れられているんだよ』
『・・・シエルちゃんたちが不満いっぱいだ』
『それをなだめているシラユキちゃんが可愛い』
ここまで本当にエンカウントもなく、ボス部屋に到達したのだった。
うん・・・本当に雑談配信だったな。
けどね・・・
「ここまで暇だと思わなかったわね」
「本当にそうですね・・・どうしたの?」
「いや・・・何でもないです」
うん、2人の女子トークに全然ついてこれなかったのと、
結構いたたまれなかったからな。
ついてよかったと心の底から本当に思ったよ。
「・・・さてと、誰が戦う?」
ヒンヒン!!
ぽよぽよん!!
ピピピィ!!
「うわっ!?シエルちゃんたちめっちゃやりたがっていない?」
「そろそろ戦いたいってうずうずしているみたいですね」
「・・・けどごめんね。ここは私が戦うよ」
と最初の1層をアズサさんが戦うことに。
シエルたちはえっーーーって感じだったけど、
次の層は戦っていいよって言われた瞬間、一気に目がキラキラしていた。
俺ははぁ~~~っとため息をつき、それをシラユキが慰めるのであった。
ちなみに、アズサさんと名前呼びだ。
名字呼びは読みにくいでしょっと向うからの提案だ、
「中々、振り回されているねユウ君は」
「振り回されていますけども・・この子たちのおかげで俺は配信者としてやっていっているので何も言うことはないですよ」
「それでも・・疲れは出ているんだね」
「前職の残業に比べれば」
『シエルちゃんたちに振り回されるよりも前職のブラックのほうが疲れるらしい』
『精神的か肉体的かのどっちかだよな』
『ブラックの場合、どっちもだぞ』
と視聴者からコメントが。
そうだよな。ブラック企業に所属していた時は、精神的にも肉体的にもぎりぎりまですり減らされていたからね。
「さてと・・・やるわよ」
とアズサさんがホブゴブリンを相手に戦うみたいだ。
どういう戦い方をするんだろう?
ギャギャギャァ!!
「普通に突進ね・・・分かっているけど」
とホブゴブリンの突進を華麗に躱して、
手にした双剣でホブゴブリンの両腕を斬り飛ばした。
ギャギャァ!?
「これでとどめよ!!」
と距離を取ってから、双剣に炎を纏わせて振りかざした。
それは炎の竜巻となり、ホブゴブリンを燃やし尽くした。
完全に炭となり、魔石になった。
「これが・・・A級」
「一瞬だったわね」
『さすがだぜ!!』
『なんか・・・前より炎の竜巻の威力上がってないか?』
『まだまだ強くなるのかよ』
待って、コメントで見たけど前より強いの!?
これは・・・さすがだわ。
シエルたちはもアズサさんの戦い方をじっと見つめていた。
特にナイト。さっきの炎の竜巻を自分もできるように決意しているみたいだ。
「どう?2人とも」
「・・・本当にすごかったです」
「・・・さっきの炎の竜巻は凄かったですよ」
「あれの技名を考えてないから、いつの間にか視聴者の間で<炎の竜巻>ってついちゃったからね」
「俺の場合、シエルとナイトの合体技でやりますけど・・・それ以上の威力でしたよ」
うん。本当にすごいの一言だった。
・・・シエルたちにとってもいい刺激になるかもな。
「次の層はユウさんに任せますよ」
「はい。・・・イケるよな?」
ヒンヒ~~~ン!!
ぽ~~~よん!!
ワンワン!!
ピィィィ!!
と全員張り切っているな。
「なんか・・・凄い張り切っているね?」
「・・・さっきのアズサさんの戦いを見て刺激を受けたみたいですね」
「これは・・・次のシエルちゃんたちの戦闘が楽しみですね」
「そうね!!」
うん。俺もどんな戦い方をするのか気になるな。
・・・うん?シラユキどうした?
ワン・・・ワンワンワン
「・・・えっ?マジでやるの?」
なんか・・・凄い提案をされたのだけども、成功できるかな?




