表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/8

第1話 田舎でスローライフだ!!

「これでやっと退職ができる」


俺の名前は波多野優馬(はたのゆうま)。社会人3年目の25歳。今先ほど会社を辞めてきたばかりだ。


「最初は居心地がよかったんだけどな・・・ふたを開けたらというやつだったな」


入社当初は優しかった先輩たちが、1か月も経たないうちに豹変したから驚いた。それと同時にこの会社が所謂ブラック企業だと後々気づいた。


「毎日が地獄だった。本当に」


サビ残は当たり前。上司の失敗は全部部下のせい。パワハラ・セクハラ上等な会社だったせいか、俺の同僚は全員いなくなっていた。俺は就職に苦労していたから粘ってはいたが、さすがに体が限界だったらしく、最近ぶっ倒れた。


それを無能と言った上司がそんなんなら辞めちまえと言うもんだから、「なら、辞めます」と言ったんだよな。

その後、あの手この手で辞めさせないようにしていた上司に、「俺のような無能はいらないんですよね」って言って退職届を受理してもらった。


「・・・今の時代、探索者のほうが儲かるのかもな」


100年前に突如として世界各地にダンジョンが現れた。その結果、ダンジョンを潜る探索者の数は日を追うごとに増えており、1つのブランドとなっている。


ダンジョンに潜るにはスキルが必要になるが、スキルを手に入れる方法は、ダンジョンに潜ってモンスターを倒すか、探索者が親なら遺伝で手に入るとのことだ。


俺はどっちにも該当していない。探索者は自分の命が商売道具だからな。<いのちだいじに>の俺は、探索者になる勇気がなかった。


「その結果が、ブラック企業に勤めるとは・・・運がないにもほどがある。」


幸いお金を使うことがなかったから貯金は山とは言わないが結構貯まっている。

1週間前に親父に連絡して、山梨の北杜市にある父方の祖父母の家に住む許可をもらった。祖父母は俺が4歳の時に亡くなっていて、家を相続していたのだ。

北杜市の中でも田舎の山に近いほうに家があり、ここで農業でもしてゆっくり過ごそうと考えたのだ。


相続を俺の名義にして、ここでゆっくり心を癒して暮らそうと考えながら、3日間の内に東京で住んでいたアパートを引き払いで山梨に向かった。


そして、1週間ぐらい生活をしていた中で、俺はまさかの出会いを果たす。その出会いが今後の俺の人生を変えることになるとは、この時の俺は何も知らずに缶ビールを飲むのだった。


「ハハハ。あのクソ上司が。何がお前のせいだ。全部自分の通達ミスだろうがよ」


・・・始まるのだった。


===================

次回主人公とメインヒロイン?が邂逅します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ