8話:番外編:女の子の噂
櫻崎 詩杏と上原 未菜は喫茶店の帰りに2人で話をしていた。
愛杜と祐紀の事である。
詩杏が先に口を開けた。
「愛杜君、なんかさ。もう祐紀の玩具だよね。まあ、それは置いておいて、私、今日泣いちゃった。フラれたもん。」
未菜が言葉を返す。
「でもさ~、結構キツイのが、愛杜君の視線、祐紀に釘付けだったってことだよね。好きなのかな、ああゆうのが。確かに、祐紀はルックスはすごくイイと思うし、素の行動も面白いしね。」
詩杏はすかさず突っ込む。
「面白いっていうか、それ言っちゃだめでしょ?」
詩杏が続ける。
「でもさ~、好きだったなぁ~。愛羅様のこと。あ、言っちゃいけないんだっけ?。でもさ、同じ学校にくるとは思ってなかったし、しかも同じクラスだよ。シチュエーション的に萌えるよ~。入学式の日には、もう私、ずっと愛杜君に釘付けだった。告白も祐紀に練って貰って・・・。でも、フラれて。私、祐紀に比べて魅力ないかな?。今日の告白のことで結構自信無くしてるんだ。確かに、祐紀の方が可愛いし、綺麗だと思うよ。でも、これからじゃん。メイクのテクニックで行ったら絶対、未菜の方が上だし。これから愛杜君に好きになってもらうチャンスも沢山あると思うんだ。」
未菜が返す。
「そうだよね。祐紀は綺麗で可愛い。確かにね。でも、殆どそれだけじゃん。今はコンタクトだけど、前はすごい厚いメガネかけてて。今のような美少女チックじゃなかったし。高校に入って、変わったのは祐紀だと思うけどね。あのルックスはほんと、反則だよ。というか、これは黙っておいてね。「私、祐紀のこと前から好き。」」
詩杏が感想を言った。
「それは、公然の秘密というか。まあ、それはそれでなっていっても、「祐紀は面白い」。私たちが考える斜め上を行くじゃない?。中学3年生の時間の殆どを愛杜君の、コスプレ撮影に費やしてさ。それでもって、うちの学校に1番で入るなんてちょっと何か普通とは違う感じだよね。数学なんて全国で一番だし。というか、今時点で東大入試の問題解いてるレベルでしょ?。何かが違うよ。」
未菜は、
「私は、デザインの道に進むかな。美大とか行ってみようかと思う。メイクの勉強もっとして、芸能人にメイクするの。そういうのなんていうんだっけ?」
と進路を語った。
すかさず詩杏は答えを返した。
「メイクアップアーティストじゃない?たぶん。東京に行くことになるだろうね。どうやったらなれるかは知らないけど。」
「メイクアップアーティストかぁ。それ目指すかなぁ。」
「でも、学校の勉強も疎かにできないでしょ?。愛杜君と祐紀は、これから必死に勉強するみたいだし。愛杜君は、確か、入試の成績2番じゃなかったっけ?。確か。新入生挨拶が出来なくて悔しがっていたみたいだし。」
「「中間テストが楽しみだねぇ。」」
と、二人はハモった。