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この世から消えたいなー。

作者: 嶋倉

唐突だが、僕はこの世から消えて無くなりたいと常日頃考えている。

別に自殺したいわけじゃない。仲の良い友達だっているし、成績もそこそこだ。行きたい大学も無理して勉強しないと入れないわけじゃない。むしろ今のままでも楽に入れる。

でも、僕は消えたい。

光になって、すーっと空気に溶けるみたいに。僕の存在そのものが最初からなかったみたいに、消えてしまいたいんだ。そう思う理由は、自分でもよくわからない。

両親は揃っているし、貧乏でもないし、ひどい虐待を受けているわけでもない。消えたいだなんて考える必要はないんだ。そうやって思考を振り切ろうとしても、「消えたい」の四文字は常に僕の頭の中の大部分に陣取っている。

一体、なぜなんだろう?

センター試験を目前に控えた大事な時期に、こんなことを考えているだなんて僕は頭がおかしいのかもしれない。

だけど、せっかく深く考えてみようという気になったんだから、たまには勉強以外で悩んでみようかと思う。

僕はなぜ消えたいのか?

いろんなことに恵まれているのにそれが不満なのだろうか。

それとも。

そうやって生きた先に何も残らないと思っているからだろうか。

この二択なら僕自身は後者だ。

僕に与えられた様々な「恵まれたこと」は、僕が死んだ瞬間、全て意味を失う。

死んだら友達にも両親にも会えないし、好きなこともできない。大学なんて入れっこない。僕は、他者と共にいながら常に孤独を感じているのかもしれない。

生きていても孤独、死んでも孤独。だから、存在を消すことによって心の安らぎを得たいと願っているのかもしれない。

ああ、やっぱり考えてもはっきりと消えたい理由はわかんないや。それに、理由がわかったところで僕の消えたい気持ちは変わらない。


ねえ。

君は、なんで毎日生きてるの?

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