第一話〜黒猫〜
私は黒猫…不幸の象徴
「おい、黒猫だ!」
「どっかいけ!こっちに寄ってくんな!」
今日も私を見た人間達からの罵声が飛んでくる。
人間は嫌いだ…いや、嫌いという感情さえ最近は消えていった…
人間なんてどうでもいい…私のことを嫌ってようが構わない…もう人間のことを考えたくない…
「やった!当たった!」
「くそーもう少しで当たるのに!」
子ども達は無邪気に笑って石を投げてくる。
痛い…でももう慣れてしまった。
以前石を投げた子どもに飛びかかって引っ搔いたことがあった。
子どもは泣いて逃げていったが、その後すぐに大人がやってきてさらに酷い仕打ちを受けることになった。
私は走って逃げた。
分からない!私はどうすればいいの?それとも何もしてはならないの?
彼女の心は、例えるならば海で溺れている子どもだ。諦めずにもがき続ければ報われるときがくるかもしれないが、もがくことを諦めてしまえば沈んでいくだけだ。彼女はもがくことをやめた。彼女の心はどんどん沈んでゆき、そして…消える。
恋愛小説なのにいきなり暗い展開でごめんなさい!2日に1回は更新していきたいです。
よろしくお願いします。