プロローグ
《コミック原作の作品です。小説としては未熟ですが、コミック・アニメのアイデアとしてストーリーを楽しんでいただけると幸いです》
新庄真理愛だったころが懐かしい。
異世界に来て、私のプライドは打ち砕かれた。
高校からのモテぶりは、大学に進学しても変わらず。
私の周囲では、バラの花に集まるミツバチのように男が引き寄せられた。
容姿、センス、生活レベルも合格点な男子に恵まれていたのも事実。
いくつもの経験で恋愛術は磨かれてきたような気がする。
そして、出会いと別れを繰り返しながら……純朴、野心家、依存系、悪趣味……男性の性質を探り、解き明かしてきた。
標準の恋愛指数が100とすると、私は倍以上の280。
私の恋愛に失敗の文字はない。
それがプライドでもあった。
とはいえ、国内の男性には限界がある。
そう思い始めていた時だった。
もっと男達を虜にしたい。世には楽園が似合うような素敵な男性がいるはずで、そんな男性のハートを奪いたい。
……なんて、甘い考え? 向上心? 成長? 好奇心? 色々思い描いていた時、異世界に転移する機会が訪れる。
私を異世界に運んだコーディネーターのルイス・キャッスルは、『あなた様なら大陸を治める各国の王子・皇太子……多くの高貴な男性から告白されるでしょう』
そんな言葉にのせられてしまった。
ため息が……。
恋愛に失敗するなんて……。
そんな私にルイス・キャッスルは、恋愛大学で有名なラピュアス大学の入学をすすめた。
入学は決まったけれど、一から勉強なんて……。
しかし、このままでは帰れない。
大学を卒業し、この国々の男達を、私の前に跪かせる。
そう誓った。