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言霊

「はぁ、何もすることねぇ……」

 俺がこうなったのも、サラリーマンで働く事に疑問を抱き、田舎へ移住してからだ。

 俺の名前は【丘村サルト】。小学生の頃は名前でいじめられ、公立はダメだと私立の中学へ行くもいじめられ、エスカレーター式だったから高校でもいじめられ、大学でやっといじめはなくなった。特にこれといった特技もやりたいこともなく、三流企業に入り日々パソコンをカタカタ……。


「一ヶ月ぶりに散歩でもするか……」

 特にあてはない。貯金を切り崩しながら引きこもり生活で、運動不足を感じぶらぶら森林を歩く。数分後。なんか痒い。サンダルで出歩いたのがまずかった!

「ヒルだ!」

 足に一匹ヒルがいて血を吸っている。持っていたライターで炙るとヒルは逃げ出した。

「てめぇ! 俺の血は百万円だぞ!」

 誰もいない森林で叫ぶ。


 家に戻った。すると、アタッシュケースが置いてあった。

「なんだ?」

 手紙があった。


【血代】


 よくわからんが、アタッシュケースをあけると一万円札が沢山! 十、二十……。全部で百万ある!

「やったー!」

 って待てよ?これなんの金だ?もしかしてさっきの血代って?そういえばヒルに血は吸われたが……。

「まさかな……」

 しかし、どうするか?まず本物の金であるか疑わしい。そこで、コンビニでメシを買うとき電子マネーをやめて、この一万円札にする。よし。

「あ!」

 しまった! 政府が電子マネー普及活動したせいでコンビニは電子マネーしか扱ってないぞ!

 仕方ない。個人酒店で酒でも買うか。


「いらっしゃい」出迎えてきたのはこの店の名物おばあさん。おばあさんを騙すようで悪いが十円のガムをこの一万円札で買ってみた。おばあさんは粛々と千円札と小銭を用意して返してくれた。

「ありがとうね」いや、こちらこそ。これで少なくとも約一万円がマネーロンダリングできた!

 俺がニヤニヤしながら歩いてると、子供達が不審がって「やべーよ!」とか言ってる…ふん。君らは死刑だね。


 次の日。

 また一万円札でガムを買いに行こうとしたら、なにやら人盛りが。珍しい。こんな田舎で。なんだろう?

「すみません、何かあったんですか?」と、警察官に聞いた。

「ああ、車のひき逃げだよ。詳しくはニュースなど見なさい」ひぃー、田舎でひき逃げ事件なんておっかね。俺も注意しーよおっと。


「ありがとうね」またしてもガムに一万円札で買ってマネーロンダリング。そういえばひき逃げ事件どうなったかな?テレビ見るか。

「えー、被害にあったのはいずれもまだ幼い子供達でした。Aくん、Bくん…」えっ!

 俺は驚いた。被害者の子供は昨日俺を笑った子供達だった。


【しかも、死亡】


 そこで気付いた。俺が言った事や思った事が実現する!

「そこの奥さん! 旦那と別れて俺と結婚しな!」どや!? と、近くにいた家族の奥さんに言ってみた。

「アハハハ」苦笑して去られた。ん?おかしい。わかったぞ。明日ね! 明日うちに来るんだ! 今日は帰って寝よう。


 次の日、俺は全裸で1日家にいたが、あの奥さんは来なかった。おかしい。どういう事だ?

「こういう事だ!」え?ゴッ! と音と共に意識を失った。何人かの話し声が聞こえる……。

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