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女王様と町の話

 簡単に用意できる物、金とお宝に関してはすぐに渡された。

 ジラントとズメイに関しては宝物庫に通してもらい、10個ずつ選んでもらったそうだ。

 ちなみに手続きが面倒だったのはレナの褒美。

 長い時間放置され続けてきたところから人を派遣するというのは難しかったようだ。

 それに無法地帯と言う言葉通りの場所なので嫌悪する者も少なくなかったようだ。


 で、この日の夜。

 俺の褒美のもう片方、女王様を抱く権利を使うところだ。

 女王様の寝室ですでに俺達は2人でいる。

 で、何度も聞くが一応確認。


「で、俺の子本気で孕んでくれるのか?」

「やはり子を残すのは迷惑でしょうか」


 女王様の言葉はまぁ普通だろう。

 俺のように軽くとりあえずヤらせてくれ、なんていう奴なのだから子供なんて邪魔。と思う奴の方が圧倒的に多いと俺も思う。

 だが俺自身獣のような考えで女を犯している事が多い。

 強い雌、血統の良い雌なら強い子を残せるのではないかと言う期待だ。

 それこそただの性欲の発散ならオナっていればいい。


 だが俺は正直言って子供が欲しい。

 子供を残して少しでも俺がいた証拠のような物が欲しいのだ。


「まさか。むしろ俺の子を孕んで生んでくれるなら大喜びだ。レナ達にはまぁ、これからも旅を続けるために我慢してもらっているが、本当ならすぐにでも孕んで俺の子を産んでほしいくらいだ」

「それ意外です。あまり興味がないのかと思っていました」

「あるよ。将来的に俺を超える子供が生まれる事を願っているくらいだ」

「そうですか。ではよろしくお願いします」


 そう言いながら服を脱ぎ始める女王様。

 女王と言って本当に若く、まだ高校生くらいに見える。

 ちょうど孕み、子を産むにはちょうどいい年齢かもしれない。


「今更だがお前の年っていくつだ?」

「今年で19になります」

「へぇ。熟し始めたって感じか。悪くない」


 女王はベルーガの人魚だからか非常に白い。健康的な白であり肌もみずみずしい。

 まだまだ若いというのもあるだろうが、きめ細かくしっとりと張り付きながらも滑る肌は触っていて気持ちがいい。

 確かに女としては極上の類だろう。


「そう言えば。その前に確実に孕みたいって話だったな」

「はい。それはもちろんです。王族の数が少なくなった今、1人でも多く子を産むのは義務と言って違いありません」

「ならこれを使おう。『色欲』を使ったジョークアイテムだ」


 俺はアイテムを取り出し、それを女王様の子宮の上に張り付ける。


「ナナシ様、これは?」

「これは俺が開発したジョークアイテムの1つだ。簡単に言うと絶対に孕ませるためのアイテムだ」

「そ、そんな物があったんですか!?」

「まぁ元々は裏稼業の過程でもしかしたら程度で作ったら何故かできた」


 ネタ満載のタトゥーシール、商品名は『愛欲のタトゥー』。

『色欲』を使ってアイテム製作をしている間に偶然できた代物。

 元々は大罪スキルを使ってアイテムを作ることは出来ないかと思って実験し続けていた時にできた数少ない商品の1つ。

 このシールを女性の子宮の上に貼ると必ず妊娠するというだけのアイテムだ。


「これを女性の子宮に張り付けてから性交をすると確実に孕ませる事が出来る。ただそれだけのアイテムだ」

「十分に凄いアイテムだと思います。王族の中には孕みたくても孕めないことがたまにありますから」

「それは見方の違いだな。俺はただ目の前のメスを犯したくて、孕ませたくて仕方がないだけだ」


 俺も服を脱いで1匹の雄として女王をベッドの上に押し倒す。

 女王はまだ半分しか脱いでおらず、残りは俺が脱がす。

 女王の目には以外にも期待した表情を俺に向ける。


「優しくしてくれ、と言っていた割には随分乗り気だな」

「王族の娘としてこういった場面は決して逃すなと教えられてきましたから。それに母から男を手中に収める方法に関しても色々聞いております」

「なるほど。俺の事を篭絡してこの国の戦力にするつもりか。そのくらい気が強い方がいい」

「そこまでの考えはありませんが、そうしてもよいのであればそうしましょう」


 非常に挑戦的な表情だ。

 俺は思わず舌なめずりをし、目の前のメスを食らい始める。


 まずは前戯ぜんぎとして唇をむさぼりながら柔肌を楽しむ。

 女王は俺に犯されながらも反撃してくる。

 それが楽しくて面白くて、さらに深くむさぼる。

 まさか女王様がこんなに対応できるとは思ってなかった。


「ぷはぁ。意外とできるんじゃん。女王様」

「この場ではどうかアナーヒターとお呼びください。その方が盛り上がるでしょう」

「そうだな。ならアナーとでも呼ぶか。アナーも俺の事は名前で呼んでくれ」

「では……ナナシ様。もっといろいろ教えてください。この白い人魚をあなた好みに染めてください」

「言われなくとも」


 俺は胸と最も大切なところに触れながら濡れさせる。

 感度は少しずつ良くなっており、俺に触られるたびに喘ぎ声を大きくする。

 アナーも俺の大きく膨らんだ物におっかなびっくりと言う感じで触れる。


「これは……本当に熱いのですね。それともナナシ様だからでしょうか?」

「それは知らん。男とこういう事はしたことないからな。で、初めて触ってみてどうだ」

「やはり男性にしかない物に触れるのは初めてですのでこれでよいのか分かりません。このような感じで気持ちよくなっていますか?」

「初めてにしては上出来って感じだな。それよりもお前の方が楽しめているみたいだな」

「それはその、私自身ここまで高ぶっているのは初めてです。口で楽しんでみますか?」

「それはしなくていい。もう少し慣れてからじゃないと結構苦しいらしいぞ。そうだな……まずは俺の愛されて楽しめ。あとは本能のままに動けばいい」

「本能……それでしたら早く、早く孕ませてください。子宮がうずいて仕方がありません」


 そう言って最も女性の大切なところを広げる。

 精神的にはいつでもオッケーと言う感じだが、やはり処女となれば少し不安だ。

 確実に俺の子を産んでもらうためにはきちんと準備しなければならない。


「な、ナナシ様!?何ぜそこを舐めるのです!!」

「少しでもほぐしておこうと思ってな」

「や!もう十分にほぐれてますから!!」

「念には念だ。そのまま気持ちよくなってろ」


 俺はそう言ってから舌で攻める。

 アナーはもがきながら、しかし快楽には逆らえないようで喘ぎ続ける。

 十分にほぐれたと思い、俺は構える。

 アナーはすでに蕩けきっており、さらに俺の物を見て興奮しきっている。


「ナナシ様……早く、早く……」

「今孕ませてやる」


 そう言ってから俺はアナーを貪った。


 ――


 気が付くと夜と朝の間の時間帯になっていた。

 俺の腕の中にはアナーが快楽に落ち切った表情をしながら気絶していた。

 アナーの子宮の上を見て確かに妊娠したことを確認してから抜く。

 大きく体を弾ませたかと思うと目を覚ます。


「ナナシ様?えっと……今の時間は?」

「もうすぐ朝になる1時間でも寝てた方がいいだろ」

「……もっと、もっと甘やかしてください。快楽で私を染めてください……」


 随分とはまってしまったらしい。

 また俺に抱き着いてきてもう1度と足を絡ませてくる。

 そして勝手に俺の物を再び挿入すると気持ちよさそうに、満足そうに腰を動かす。


「これ、これ好き……」

「少し寝てたとはいえ元気だね~。もういなくなるのにそんな調子で大丈夫か?」

「やはり出て行ってしまうのですね」

「そりゃまだまだ自由でいたいし、ここは狭いから嫌だ」


 そう言うと寂しそうにしながら俺の物を絞る。

 もう受精はしたからこれ以上中に出しても増える事はないと思うんだけどな。


「……また来てくれますか?」

「当然。どんな子が生まれたのか気になる」


 俺の上に倒れてまた甘えてくる。

 首筋や胸を甘噛みして気を引こうとする。

 そして俺は気になっていたことを聞いてみた。


「で、結局あの町はどうして今まで放っておかれたんだ」


 あの町、スラム街が今までずっと放置されていたのに、その住民を開放してよかったのか聞いてみる。

 するとアナーはため息をつきながら言った。


「あの町は見せしめのために放置されていたようです」

「見せしめ?」

「王族の意に反する者達はこうするぞと周囲に脅すための物だったようです。それが当然になり、誰もあの町を改善する事も、滅ぼすこともしませんでした。結果今回の事が起きたのだから自業自得としか言いようがありません」

「確かに。お前の先祖のせいではあるが放置し続けてきたお前達にも罪はある。でも王族はお前の他にも一応いるんじゃないのか?」

「本当に一応ですが、血のつながりはありません。父の弟君がいるのですが彼はただの貴族であり王族の血は繋がっておりません。母の血統は数が少ないので余計に子が望まれています」

従兄弟いとこいないの?」

「いません。なので余計に周囲は子を求めているんです。もちろん私も」


 繋がったままアナーは顔を俺の胸にうずめる。

 俺の心臓の音を聞いているようで耳を放そうとしない。


「それに、ナナシ様に身体を許したのはズルをしたからです」

「ズル?また予知か??」

「はい。その予知で私が得る事が出来る家庭の未来を色々見てみました。その中で最も幸せだと感じる未来がナナシ様の子を宿した未来だと判断しました。なので子を求めたのです。ズルいでしょ」

「確かに。未来を見てから決めるなんてズルいな。でも未来の楽しみとかそういうの減ったりしないの?」

「私は減ったと感じたことはありません。あくまでも物語を読んだ感じがするというか、歴史書を読んだ感じと言いますか、とにかく体験したと感じないのでむしろ楽しみです」

「確定してるわけではないんだろ」

「ですからナナシ様には必ず私が生んだ子を見に来ていただきます」

「それは楽しみだ」


 朝が来るまでのほんのわずかな時間、もうしばらくだけアナーと楽しむことにした。

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