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旅の再会と鬼畜レベリング?

「ベレト、流石にそろそろ次の旅に出るわ」


 ある日の朝、朝食を食べながらベレトに言うとベレト固まった。


「い、いやいやいや。と、突然すぎない?ユウちゃんの戦闘技術の向上もあるし、まだ早くない?」

「早くねぇよ。それに襲撃者の数だって増えてきてる。全員捕まえて隷属させて仲間殺しさせてるけど、どれくらい効果あるのかよく分かんねぇんだよな。これ以上ベレトに迷惑かけられねぇだろ」

「迷惑なんて感じてないよ!!もうちょっとくらい屋敷に居ない?」

「ユウのレベリングのためにもそろそろ安全地帯から出て行く必要あんの。美徳系スキルは想像以上にレベル頼りのスキルだしな、少しでもレベルを上げておく必要がある。まだ人間を殺させるのは早いし、モンスターが出てくる場所に行く必要があるんだよ」

「それは……そうかも知れないけど……」


 ユウが強くなるための行為なのでベレトも強く言えない。

 レベルを上げるには何かを殺す必要がある。何かを殺さないと強くなれない。

 ベレトも戦闘が苦手だなんだと言いながらレベルを上げてきた、つまり敵を殺してきたと言う訳だ。

 他に強くなる方法はない。


「ユウちゃんの戦闘経験はどうなの?」

「個人的にはまだまだ。だから弱っちい雑魚から慣れさせようと思う。何度も言うがスキルの力を含めれば防御力はかなり高い、だから攻撃の方を集中して鍛える。だからと言って俺の相手ばっかりしているのも悪影響だろう。変な癖がつく。だから他の奴の相手もさせないといけねぇんだよ」

「それは……分かるけど……」

「最初はゴブリンとかオークとか、その辺の雑魚から始める。お前はあいつらの雑魚さ加減を知ってるだろ」

「知ってるけど脳みそと下半身直結してるモンスターじゃない!!女の子の敵にユウちゃんにぶつけるなんてドS!!」

「でも雑魚だろ。対集団戦の練習にもなる。それに本当に危険な時は手伝うよ」

「ナナシの強さは知ってるけど……」

「随分情が移ったじゃねぇか。ユウの事そんなに気に入ったか」

「当然でしょ。私の妹分なんだから」


 ベレトが妹分と言うとは本当に気に入ったんだな。

 妹分なんて単語を使う時は本当に気に入った証拠だ。


「ならその妹分が成長することを喜べ。いつまでも箱入り娘ではいさせられない」

「う~」

「唸ろうが泣きさけぼうが連れてくぞ。俺はユウを強くしたい」

「……ユウちゃんはそれでいいの?」


 ベレトが最後のあがきにユウに向かって聞いた。


「分からない」

「なら――」

「でもナナシと一緒に居たい」


 ユウの返答によりベレトはがっくりと項垂れた。


「そう……ナナシ。本当に、この子の事守ってあげなぎゃダメよ?この子無垢(むく)すぎるからどうしても心配なのよ~」

「分かってる。でも強くするために旅に出るんだからある程度は認めろよ」

「それは分かってるけど……オークとかゴブリンって聞くとどうしてもね……」


 そういやベレトはまだインプだった頃あいつらの精気を無理矢理飲まされてたとか言ってたな。

 生き残るためとはいえ、無理矢理飲まされていたらそりゃトラウマにもなるだろう。本人が言うにはゲロ不味だと言っていたし。


「安心しろ。俺は独占力が強いんだ。知ってるだろ?」

「……ぷっ。それ聞いたら安心した。そうだね、ナナシは宝を傷付けられる事、犯される事、壊される事、大っ嫌いだもんね」

「当然。俺は我がままだからな。そしてベレト、これお前に渡しておく」


 そう言って渡したのは古い隷属の首輪を少し加工した物。

 隷属の首輪と言ってもユウが付けている様な普通の首輪とは違う。隷属の首輪の効果を1つだけ残してあとは外見だけ、ぶっちゃけピンクのチョーカーにしか見えない。

 それをベレトに投げ渡す。


「それ身に付けておけ。通信機として使える。俺とお前限定ではあるがどれだけ遠く離れていても通信出来る。何かあったらそれ使って俺に連絡しろ。お前の意思でまだ俺の物だと言うのなら、俺はお前を守る義務がある。俺の宝だ。だから何かあったらすぐに連絡寄越せ」

「……そっか。宝か……うん。困った事があったら連絡する」


 そう言いながらベレトは嬉しそうにチョーカーを首に付けた。

 ベレトにとってトラウマの道具だろうに。


「ポラリスの連中に何かされたら言いな。確実に俺が殺してやる」

「その時はお願い」

「頼まれる事でもない。俺の欲だ」


 これは俺の身勝手な感情なのだから勝手にやる。


「それで、どこで修業させるの?」

「獣人達の国で修業させる。あそこなら魔獣や魔物は豊富だし、殺したい放題の大バーゲンだ。経験値稼ぎには丁度いい」

「プレイヤー達がよくたまり場にしてたね」

「おかげで俺にとってもいい狩場だったよ。クックック」


 あくどい笑みを浮かべながら経験値を美味しくいただいていた事を思い出す。

 あそこにいるのは基本的に俺ほどではないがルールをちゃんと守っている訳でもない不良プレイヤー達が多く溜まっていた。

 なので俺がそこに強襲を仕掛け、まとめておいしくいただきました。


「……寂しくなるね」

「どうせすぐ忙しくなってそんな事言ってられなくなるぞ。俺が動くんだからな」

「ふふ。そうかも知れない」


 俺の事を知っている連中からすれば大騒ぎすること間違いなし。

 他の連中は大騒ぎしている事だろう。


「他の国には私の方からしれっと教えておいてあげる。もちろんポラリス以外だけね」

「ポラリスに情報を流しても別にいいぞ。敵対戦力は少しでも削っておくほうがいいし、経験値は全て美味しくいただく。ついでにレアなアイテムも持ってたらめっけもんだな」

「しばらくはユウちゃんの事ちゃんと守ってよ」

「分かってるって」


 本当にユウの事を気に入ったな。

 正直意外。


「さてと、それじゃ昼飯食ったら旅に戻るわ。ユウ、準備するぞ」

「ん」


 こうして俺達は午後から獣人の国に向かって旅に出る事にした。


 ――


 獣人達がいる国は巨大な森の中心にあり、自然と共に生きている。

 畜産は行われておらず、基本的に野生の魔物や魔獣を狩って生活を行う。


 獣人達の特徴は2種類の姿を持つ点だ。

 1つ目は獣人型。

 こちらは人間に近い姿だが獣の耳と尻尾が生えている。

 服装はかなりの軽装で、男性はぶっちゃけ上半身裸でズボンだけと言うスタイルが多く、女性でも胸を隠すだけ、ブラジャーみたいな服だったりビキニアーマーも実在する。

 ビキニアーマーに関しては獣人だけではなく軽装を好む女性に使われている。まぁゲームだから自然な事なのかも知れないけど。


 2つ目は完全な獣型。

 それぞれの特徴である獣、犬なら犬、猫なら猫の姿に変わり四足歩行で行動する。

 身体能力などは獣人型と変わらないが走り方などが変化するためそれにより効率的に走る事などが出来た。

 あと体長も変化するので獣型になると小さな猫の姿になる事で情報収集を得意とする人もいると聞く。


 獣人にとっては獣型の方が戦いやすいと言う者も居るから一概に片方の姿の方が強いと言う事はないが。

 それに本当に強い奴はもう1つの姿に変化する事もある。

 まぁあの状態は本当にごく一部の強者だけだけどな。それに血統の問題もあるみたいだし。


 そんな説明は置いておいて、現在は愛の国から獣人の国を目指している。

 人間が支配している国はぶっちゃけポラリスの息がかかっている国しかないので、それを避けながら移動するとなるとそれなりに時間はかかる。

 だがそれは俺にとっての日常であり、面倒な時はこうしてこそこそ散歩感覚で他の国に行った事は何度もあった。

 他にも愛車で爆走した事もあったけどな。

 今回はユウのレベリングも兼ねているのでわざとモンスターが大量に居る道を通っているので、俺がレベリングで使っていた道を使っている。


「ほらほら、雑魚ばっかりなんだから苦戦すんな~」

「っ!」


 現在のユウはゴブリンの巣にぶち込んでゴブリンの巣を絶滅させるまで帰れませんを実施中。

 巣を殲滅する難易度は巣の規模によって大きく変わる。

 普通のゴブリンだけが居る巣なら難易度はレベル20あれば十分、職業持ちゴブリンと言われるゴブリンソルジャーなどと言われるゴブリンが居た場合はレベル35、余裕が欲しければレベル40以上は欲しい。

 そして最難関、ゴブリンキングと言われるゴブリンの最上種。こいつが居るとゴブリン達の連携は高くなり、通常のゴブリンでも倒すのに苦戦する。

 そこから更に職業持ちゴブリンが現れればさらに状況は変化し、状況に合わせて様々な職業持ちゴブリンが襲い掛かってくる。

 なのでゴブリンキングが居た場合はレベル60は必要とされる。


 と言ってもこれはあくまでもソロで挑む場合のレベルだ。と言うか普通ソロでゴブリンの巣を殲滅しようとしない。

 必ずパーティーを組んで安全に行う物だ。

 俺?俺は嫌われ者だったからパーティーを組んでくれる他のプレイヤーなんて居ねぇよ。

 でもゴブリンの巣の殲滅はレベリングだけではなく、プレイヤースキルも鍛える事ができるので俺はお得だと思っている。


 しかしこの巣はゴブリンキングが居る様なので難易度は非常に高い。

 職業持ちゴブリンによる多彩な攻撃、通常のゴブリンであっても中々の連携、レベルが上がってHPが全回復する事はないが全ステータスは向上する。

 ただひたすらにそれの繰り返し。少しつ強くなっているという実感は非常に重要だ。

 仮にレベルが上がっていなかったとしても効率が良くなっている、レベルが変わっていないのに効率よく倒せていれば自然といい動きになっていると分かるだろう。


「で、どうよ?ソロでゴブリンの巣の殲滅は」

「大変」

「だろうな。レベルは2つ上がってレベル55か。流石ゴブリン殲滅戦。レベリングにはやっぱりこれだな。この後は少しずつレベルを上げてオークの所もやるからな」

「……辛い」

「その分レベルも美味しいんだよ。それに人間を殺さない分効率が落ちるのは仕方ない。町1つ潰せば一気にレベル10は上がると思うぞ?効率重視ならそっち路線に代えてもいいが??」

「……人は、殺したくない」

「ならモンスターで我慢しな。それに俺が居るからいざって時は手伝ってやる」


 そう言いながらもゴブリン達は攻撃を仕掛けてくる。

 3体のゴブリンアーチャーが弓で攻撃してきたので俺は避け、ユウは魔法で攻撃した。

 ビームの様に光を収束させて攻撃する光魔法。短いビームは攻撃の中では下級であり、指先から銃の様に発射される。

 ビームを連射して3体に当てたのは悪くないが倒せてない。

 肩や耳、胸や頭に当てなければ一撃で倒す事は出来ない。

 個人対集団の場合は一撃で相手を倒していかないと相手は際限なく増え続け、こちらがどんどん不利になってしまう。

 だからすべての攻撃は一撃で仕留めなければならない。


「ほれほれ、一撃でちゃんと決めろ。でないとどんどん追いつめられるぞ。焦るな。防御力に関しては俺より上だ。焦る必要はない。確実に決めろ」


 ゴブリンアーチャー達は円状に俺達を囲み、一斉に矢を放った。

 こういう時の対処法は簡単だ。色々あるが上から来る攻撃に関しては敵に一気に近付けば必ず空間が現れる。まぁ今回はユウのレベリングがメインなので安全地帯にしれっと入るだけ。

 ユウは矢を剣で矢を弾きながら魔法で攻撃し、確実にゴブリンアーチャーを倒していく。


 俺が逃げた空間にゴブリンソルジャーたちが流れ込んでくる。

 もちろん俺にも襲ってくるが少し睨んだだけでびくっとした後に俺を避けてユウに向かって突っ込む。

 このレベルのゴブリン達なら恐怖と言う物を知っている。だから恐怖を与えれば自然と避ける行動をとるようなった。


 狙われたユウは剣でゴブリンソルジャー達と戦い、一撃で仕留め続ける。

 それでいい。相手はこちらより確実に多いのだから少しでも確実に数を減らしていく必要がある。ただそれを続けるのは簡単ではない。

 体力だけではなく精神的にも削り続ける。それを維持し続けるのも訓練で慣らしていくしかない。


 俺が自分の事をパワー寄りのバランスタイプを自称しているのはこの辺りが理由だ。

 体力、攻撃力、スピード、気力、技術。ありとあらゆる力が必要で、求め出したらきりがない。

 その答えが大罪系スキル全てを手に入れた事だと思う。

 あれもこれも、こっちの力が足りない、こっちの力が足りない、そう言っている間に全ての大罪系スキルを手に入れる事ができた。

 他のプレイヤーからすれば奇跡の様な物と思われるかも知れないし、結果だけ見て当然だと言うのかも知れない。


 まぁどうでもいいけど。

 ユウは返り血まみれになった状態で中心で息を整えている。

 肩で息をしているが怪我はしていない様だ。


「お疲れ。だがまだ終わってねぇぞ」

「……ん」

「ここまで頑張ったご褒美だ。ゴブリンの巣、殲滅戦の新人って事でラスボス戦だけはタイマンで戦えるように周りのゴブリン共を殲滅させてやる。それでうまくぶっ殺しな」

「……ん」


 本当はゴブリンキングと取り巻き全員を相手にする方が経験値的にも美味しいのだが、まぁこのぐらいのサービスは良いだろう。

 ゴブリンの巣の1番奥、ゴブリンキングがいる場所に足を踏み込むといきなり魔法が飛んできた。

『覇王覇気』を纏い剣で魔法を切り払う。魔法の余波も感じさせない。


「あの分厚い剣持ってる1番デカいのがゴブリンキングだ。あいつ以外は俺が絶滅させておく。さっさと殺しに行ってこい」


 そう言ってから俺は他のゴブリン達の絶滅に動き出す。

『傲慢』によってこの巣の中の状況は全て把握している。

 まずはゴブリンキングの前に居るゴブリンソルジャー達を絶滅させるか。ユウにゴブリンキングと戦わせる前に邪魔な障害を消していくとしよう。


 ゴブリンソルジャーは剣で切り刻むが、長距離担当のゴブリンアーチャーやゴブリンマジシャンは魔法で絶滅させる。

 普通なら剣か魔法どちらかにしか意識できないが俺はもう慣れて同時に行える。

 魔法の方は『傲慢』で使用できる空間魔法で殲滅させる。


 空間魔法は最上級魔法の1つだ。

 ぶっちゃけチート級の魔法が多く、広範囲殲滅魔法で敵味方関係なく滅ぼす魔法ばっかりだ。

 その中で使った魔法は『ジャックスペース』。

 ジャックスペースは攻撃する空間を指定し、相手を空間ごと切り裂く攻撃だ。指定する範囲は自身は把握している範囲内、普通なら視界に入っている部分の事を指すのだが俺の場合は『傲慢』によって視界以外の所も把握できるので、『傲慢』の範囲内ならどこでも攻撃する事ができる。


 空間魔法の弱点は攻撃する地点を指定した後に魔法が発動する事だ。

 一々空間を把握し、魔法を発動させると言う手順が弱点と言える。だって発動前にその指定した範囲外に居た場合発動しても相手に当たらない。

 そうすれば警戒されるし、しかも視界に捉えていないといけないとなれば目線でどこから攻撃してくるのかバレてしまう。

 色々強力だが、弱点の多い魔法でもある。


 まぁ俺の場合は相手が確実にダメージを負うであろう範囲まで広げれば簡単に殺せるし、無理にドンピシャにしなくてもやりようはある。

 それ今の魔法はあくまでも空間魔法の1つ、他にも種類はあるのでそれを使えばいいだけだけど。


 攻撃に集中していたゴブリン長距離部隊は魔法で腹を空間ごと引き裂かれ絶命する。

 あとは目の前のゴブリン達だがこちらは普通に切り殺せばいい。

 一応『覇王覇気』で身体能力などは強化してあるし、『傲慢』で空間を把握できている。他にスキルを使わないと勝てない相手はいないので必要もない。

 単純なレベル差だけで殲滅する事の出来る相手しかいない。


 うん。楽勝だな。


 目の前のゴブリン達は簡素な鎧を着ているが、首は丸出しなので首を切り落とせば簡単に死ぬ。

 レベル差があり過ぎてゴブリンは全て同じように感じる。それはゴブリンキングも同じだが、まぁそれは言わないお約束。ユウがこれから挑戦する訳だしな。

 それにしても……ゴブリンキングが持っている剣、『ゴブリンキングの剣』はレア度が高く、滅多に持っていないが運が良いな。


 それにしても……ゴブリン達が弱すぎる。

 首を狙わなくても鎧ごと斬れるし、弱くて動きが遅いから好きに殺せる。

 レベルが高くなり過ぎるとこれがつまらないんだよな……

 レベル差があり過ぎて大抵一撃で仕留められる。こりゃ装備を変更してわざと攻撃力の低いのに変えようかな……


 そう思っている間にゴブリンキング以外のゴブリンを絶滅し終えていた。

 やっぱりつまらないな……そう思いながらも極夜に付いた小汚いゴブリンの血を振って払う。

 体の方には一滴も付いていない。ゴブリンの血は小汚くて付きたくない汚れ堂々の第1位だ。

 ユウの方はどうかと見てみると、丁度ゴブリンキングの首を切り落としその頭を持っていた。


「よく出来ました。経験値も結構入ってるな。レベルがさらに1つ上がったな」

「ナナシには勝てない。あの魔法何?」

「『傲慢』を手に入れた時に同時に手に入れた空間魔法だ。使い勝手は悪いぞ?」

「あれで?」

「あれで。正直使おうとすると他の魔法を最上級まで育てた方が種類が多いし、使い勝手が良いのも多いしな。まぁ俺が使ってる魔法は煌炎こうえん魔法だからここで使ったら蒸し焼きで済めばいい方だぞ」


 煌炎魔法は炎系魔法の最上位だ。

 炎系には珍しい回復系魔法もあり、強力な炎も使えるので結構使い勝手がいい。

 まぁこのゴブリンの巣は洞窟タイプだから中で燃やせば一酸化炭素中毒で死ぬけどね。これも状態異常無効で防げるのがファンタジー。


「さて。剣はいただいてあとは放置でいいか」

「いいの?」

「いいんだよ。剣は売れるがゴブリン自体はたいして高く売れない。こんなもん放置だ」


 放置した所で他の魔物に食われる事もない。理由は単純に不味いから。

 ゴブリンの血を放置しておくと悪臭が出てくるし、この洞窟はもう使えないだろう。

 こうしてユウのレベリングをしながら獣人の国に向かうのだった。

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