流れ星のおかげで願いが叶った少女。
ひとりぼっちの女の子がいました。
女の子はとある屋敷でメイドとして住み込みで働いていました。
女の子は他のメイド達や主人の家族にいじめられていました。助けてくれる人はいません。逃げようとしても女の子には帰る家がありません。
そんな女の子のたった一つの心のよりどころは窓の外から見える夜空に輝く星でした。女の子は星に向けて願っていました。
誰にもいじめられなくなりますように。
女の子は星が見える日は必ず願っていました。
ある日。
女の子がいつものようにいじめられていると、女の子をいじめていたメイドが窓の外を見たとたん悲鳴をあげてどこかへと行ってしまいました。
何を見てそんなに驚いたのだろうと女の子は窓の方を見るとうっすらと赤い光が見えました。女の子は光の正体を見るために外を見ました。
女の子は空から真っ赤に燃えているたくさんの星がこちらに向かって落ちてくるのを見ました。
流れ星を見た女の子は喜びました。これでもう、誰にもいじめられる事はないと思ったからです。願いが叶ったと思ったからです。
女の子は屋敷に一番大きな流れ星が落ちてくるまでずっと窓の外を見ていました。