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第61話 スキルレベル7

 シェードが去って俺はCランクぐらいの依頼をこなす日々を過ごした。

 そして、スキルレベルが遂に一つ上がった。

 生産を頑張ったもんな。


「ステータス」


――――――――――――――

名前:ディザ LV30


魔力:62

筋力:52

防御:45

知力:61

器用:50

瞬発:55


スキル:ポリゴン LV7

――――――――――――――


 さて、どんな新しい機能が増えたのかな。


――――――――――――――

ポリゴン LV7

 100000000ポリゴンまでのモデリングをする事が出来る。


 サブスキル:

  モデリング

  具現化

  アニメーション

  ショップ

  作成依頼

 プラグイン:

  AI

  魔法テクスチャー

  匂いテクスチャー

――――――――――――――


 ついにポリゴン数、一億か。

 もうポリゴン数に煩わされる事はないかもな。


 解放された能力は匂いテクスチャーか。

 詳しく見て見よう。


――――――――――――――

匂いテクスチャー

 匂いを貼り付ける事が出来る。

 匂いは時間が経つと薄れる。

――――――――――――――


 なるほどね。

 匂い付きの物を作る事が出来るのか。

 食品サンプルなんかに最適な能力だな。


 何を作ろうか。

 まあ、俺が作れるのなんて、たかが知れているけどな。


 シンプルに紙の匂い付き。

 この紙は折れないから封筒に入れられない。

 だが、ポリゴンの分割なんてモデリングソフトを使った者なら誰にでも出来る。

 二つ折り出来るようにして、ボーンを入れて、よしこれで曲がるぞ。

 花の香りのテクスチャーを貼れば完成だ。


 マリーへ。

 いつもありがとう。

 としたためた。


 それを封筒に入れ蝋封をして渡す。


「なになに。開けていいの」

「開けろよ」

「うわっ良い匂い」


 覚え始めたばかりの文字を声を出して読むマリー。


「えへへ、ありがとう」


 どっさりと文房具屋に匂い付きの紙を売った。


「ねぇねぇ、匂い付きのアクセサリーが欲しいな」

「良いかも。使い捨てのアクセサリーなら需要が生まれ続ける。ただ、匂いが時間で薄れるから、輸送に適さないのが問題だな」

「銅貨10ぐらいで売ったら、いいんじゃ」

「子供の玩具だな」

「1000ポリゴンぐらいで作れば良いかもな」


 こんなの作成依頼を使うまでもない。

 時計の金属バンドみたいなのを作って、宝石に見立てた透明なオブジェを嵌める。

 宝石特有の光の反射はないから見るからに偽物だけどな。


「ねぇねぇ、私がこれを売っても良いかな」

「どうせなら露店じゃなくて店を作ろう」

「えっ、良いの」

「ああ、金なら腐るほどある。馬と腕時計の売れ行きが凄いからな。よし、そうと決まれば場所探しだ」


 街の通りに出かけたが、当然の事ながら大きな通りに面した場所は店が立ち並んでいる。

 裏通りすら、交通の便の良い所はみんな埋まっている。

 そうだよな。

 都合のいい場所が空いている訳はない。


「ないね」

「なんだ。俺は簡単な事を見逃していた。今まで無ければ作るで、きたじゃないか。作れば良いんだ」


 狙うは地下か上だな。

 ポリゴンで上に建て増しするのは簡単だ。

 地下は掘らないといけないし、強度に問題がある。

 建て増し一択だな。


 建て増しする場合の問題は階段だな。

 屋上がある建物なら簡単だが。

 生憎と屋根がある建物が殆どだ。


 俺は土産物屋の婆さんと交渉する事にした。


「家の上に建て増ししたい」

「何馬鹿な事を言ってるんだい。無理に決まっている」

「じゃ、やってみてから考えてよ」

「出来るのならね」


「【作成依頼】土産物屋の上に建て増し分、エレベーター付きで」

「作成料として金貨45枚を頂きます」

「やってくれ」

「作成完了」


「【具現化】建て増し」

「驚いたね。この扉から入るのかい」


 エレベータに触って開けとアニメーションを念じると扉が開く。

 上へと念ずると扉が閉まり、エレベーターが上に行く。

 そして、扉が開くとそこはアクセサリーショップだった。


「素敵っ。ディザ、ありがとう」

「驚き過ぎて腰が抜けそうだよ。この上下する箱を売ったら大儲けじゃないのかい」

「そうか、エレベーターは需要があるよな」


 でも、売らないで良いだろう。

 なんかロマンがない。

 異世界で高層ビルが立ち並び、エレベーターがあるなんて、ムードぶち壊しもいいところだ。

 やめとこう。

 家賃は売り上げの一割になった。

 マリーも毎日出来る訳ではないからな。


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