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以前書いた物を完全書き直しです。細かいところが変更しております
物心ついた頃には名前もなく番号で呼ばれていた
伸び放題の髪は何色なのかも分からないほどに汚れ
大人用の服、とは言っても擦り切れ穴が開き服と言っていいのかも分からない物を着せられている
首から下げられている札には呼ばれている番号とステータスと言われるプロフィール
そして今ボクは奴隷市にて他の人達と一緒に売られている
奴隷とは言っても様々な目的のために買われていくらしい
大人は労働力や性的な目的のため
子供は愛でるため、または大人同様に労働力のため
大人よりも子供のが安い
そして数年もせずに返品されてくる、それこそ数ヶ月もない
子供らしさが失われると興味も失うらしい
そしてここの奴隷達はとても大事にされており折檻などはなく身綺麗にされている
様々な人達が目の前を行き交う
たまに立ち止まりこちらを見てくるがすぐにまたどこかに行ってしまう
他の奴隷達はいいご主人様に見初めてもらう為に手入れを怠らない、それは手入れもされておらず汚れ放題のボクには誰も見向きもしないはずだ
そんな中、1人の年若い女性がボクの前で足を止める
暫く何かをブツブツ言っていたがボクと目を合わせると手を差し出してきた
「私の手にアナタの手を……」
そう言われてご主人様になるかも知れない女性の手に左手を乗せる
「アナタの利き手はそっち?」
「…………いいえ右です」
「では右手を乗せてくれるかしら」
ご不況を買ったのではないかと一瞬ヒヤリとした
だが女性は柔らかい微笑みで利き手を寄越せと言う
ボクの右手が女性の右手に触れた瞬間
パチッ
電流が流れたような衝撃が指先に当たる
驚いて思わず手を引っ込めてしまった
「あぁ大丈夫よ怒らないから安心して、ありがとう」
女性はそう言うって奴隷商と交渉を始めた
どうやらボクはあの人に買われるらしい
手続きとか契約書にサインをしているのが見えた
そして戻ってきた女性に手を引かれ歩き出す
「ありがとうございますご主人様」
「お礼は要らないわ、とりあえず今から宿に戻ってアナタを洗い服を新しくするわ。覚悟なさい!」
先程の微笑みとは違う何かを企んでるような笑顔で「覚悟なさい!」と告げられる
ボクはこれから何をされるんだうか、痛い事が無ければいあなぁ……と足元に視線を落とした
感想という名目で意見を言う方がいるので感想もプレビューも受け付けないことにしました