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ピーラーの結果

その後、ピーラーで人参の皮を剥き続けたけど、特に問題はなかった。良かったー。


そして次の日、私はじゃがいもの皮を剥いていった。この世界のじゃがいもも、芽には毒があるらしい。パオロさんに注意してほしいとお願いされた。

でも、そんな事は無問題!リオン君に作って貰ったピーラーには、ちゃーーーんと芽を取る部分もありますとも!


芽を取ってどんどん皮を剥いていくわとピーラーに、パオロさんは感心していた。いや、感心していたのはピーラーにだけかもしれないけど。


その後も私はどんどん皮を剥いていった。どんどん、どんどん。そして、1週間があっという間に過ぎ去った。

結果。

ドゥルルルルルルル、デン!!

リオン君が作ってくれたピーラーには何の問題もありませんでしたーーー!!よく切れたし、よく芽も取れました!素晴らしい!!

これなら商品化しても問題なしだね!


私は結果を皆に報告した。


「ピーラーは何も問題ありませんでした。よく皮も剥けましたし、芽もよく取れました」


私がそう報告すると、リオン君がほっとしていた。心配してたんだね。


「良かったー」

「何も問題なかったのなら、このまま商品化していけば良いな」

「はい」


フィオ様の言葉に、私は頷いた。


「では、リオンはピーラー作りを、ルーナは宣伝を、オルランドは店への交渉を頼む」

「「はい」」

「かしこまりました」


こうして、ピーラーは無事商品化までたどり着きましたー!やったー!

キッチンツールは需要があると思うから、頑張って宣伝しなくては!いっぱい売れると良いなー。

ただ、たくさん売れたとしても、1回買ったらしばらくは新しい物は買って貰えない点が難点なんだけどね。

やっぱり消耗品を上手く開発するのが良いのかな?でも、何か良い消耗品ってあったかな?

まあ、これは今後の課題だね。


それからというもの、リオン君はピーラーを作り続け、私は前回と同じようにポスターやポップ、チラシを作っていった。

ポスターやポップは書く枚数が少ないから良いけど、チラシはある程度枚数が必要になる。書くのが大変だ。

こういう時、コピー機の偉大さを感じるよ。


ーうーん、版画でチラシを作ってみたら楽になるかな?


私は版画でチラシを作るところを想像してみるけど、木を削っていくのが大変そうだった。だから、やっぱりこのままで良いや。


☆☆☆☆☆


私達がそれぞれ頑張っていると、あっという間にピーラーの発売日になった。今回も、水筒やスポーツドリンクを委託販売をお願いしているお店で販売する事になっている。


前回も経験したけど、今回も朝からそわそわのドキドキである。1回経験しても、全然慣れないね。


「あ〜、緊張するー」


私は思わず、窓辺で俯いてしまった。すると、やんわりとベルタさんに注意されてしまった。


「ルーナ、止まってないで今は手を動かしましょうね」

「っ!?。は、はいっ!!すみませんでした!!」


私は慌ててベルタさんに謝った。

今はメイドのお仕事中。窓拭きの最中なのだ。


ーあああああ、すみませんでした。


それからというもの、私は気もそぞろになりそうになるのを我慢して、仕事を頑張った。たまに、ふとピーラーが気になったけど、頭を振ってそれを頭の中から追い出した。


ーいけない、いけない。今は仕事に集中しないと!


でも、集中しようとすればするほど、ピーラーの事が気になってしまう。でも、そういう事ってあるよね?集中しなくちゃいけない時に、他の事が気になっちゃう時ってさ。

今日は1日中そんな感じで過ごしたから、いつもよりも仕事が終わるのが遅く感じたよ。


仕事が終わると、私は普段着に着替えて、急いで開発室に向かった。何だか、気が急いて仕方がなかったのだ。


コンコン。

ドアをノックすると、中からリオン君の声が聞こえた。


「どうぞー」

「入るねー」


私はそう言うと、ドアを開けて中に入った。


「ルーナちゃん、お疲れ様ー」

「リオン君もお疲れ様ー」

「今日は早いね」


私は、いつも仕事が終わった後は部屋で少しのんびり過ごした後、ご飯を食べてからここに来る事が多いのだ。


「うん、何だか落ち着かなくてね」

「そうだよね。分かるよ」


私が早く来た理由を言うと、リオン君が『うん、うん』と頷いた。


ー分かってくれるかー。同士よ!!

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