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オルランドさんの授業 〜1時間目 魔術〜

オルランドさんに呼ばれて、後をついて行った先にあったのは、図書室でした。


ーうわ〜、本がいっぱい!


自宅の中に図書室があるって、贅沢だよねー。良いなー。


「これからは、ここで勉強する事にします」

「分かりました」


やっぱり勉強するなら図書室だよねー。すぐに本で調べられるし。でも、ここって……。


「あの、ここってお話しても大丈夫なのですか?」

「ええ。ここは旦那様の図書室ですからね。旦那様がお使いになられる時以外ならば大丈夫なのですよ」

「あっ、そうですよねー」


良かったー。なら安心だ。静かにしてなくちゃならないのは、大変だもん。それに、あんまり静かだとお腹が空いた時に困る。お腹が鳴った時に、お腹の音が響いちゃうから。

あの静かな空間に鳴り響く自分のお腹の音ときたら、ものすご〜く居た堪れないのだ。それに、ものすご〜く恥ずかしい。


「最初は魔術についてのお話しをしますね。本当はこの国の事をお話ししようと思っていたのですが、旦那様から魔術や魔石について教えてやってほしいと言われております」

「はい。昨日、そういう事になりました」

「では、魔石を用意しましたので、実物を用いながら説明しますね」


オルランドさんは図書室の机の上に魔石を置いていった。その数は7個。


「これらの魔石は、全てそれぞれに属性があります。この白っぽい魔石が風、紅い魔石が火、碧い魔石が水、翠の魔石が木、黄色の魔石が土、黒い魔石が闇、透明な魔石が光の属性を持っています」

「へ〜」


昨日、フィオ様は全ての属性の魔石を持っていたという事か。なるほどー。


「昨日、水の魔石を見たのですよね?」

「はい。あと、風の魔石も見ました」

「そうですか。水の魔石を使ってみたと伺ったのですが、どうでしたか?」


オルランドさんに問われ、私は昨夜の出来事を思い返した。


「そうですね〜。驚きました。本当に水が出た事と私にも使えた事に」


そう、魔力があるかどうか分からないってフィオ様にも言われてたしねー。そもそも、私も自分に魔力があるなんて考えた事もなかったし。まあ、何はともあれ、魔石が使える力があったのは良かった。私の力が何の力かはサッパリ分からないけど。


「私は、逆に『ルーナの世界には魔術や魔力がない』と旦那様から聞いて驚きました」

「この世界に生きる人達にとっては、魔力はあって当たり前なんですね」

「そうですね」


ーお互いに、異世界ギャップがありますな〜。


けど、このギャップを上手く乗り越えていかなくてはならない。私も『魔力があって当たり前な』感じにならないと。魔石を使う度にいちいち驚いてたら、怪しまれちゃう。


「ルーナにも魔力があって、良かったですね」

「はい!!」


それはもう良かった。最初は、単純に魔術に対しての好奇心から、魔力があると良いなーと思ってたんだけど。でも、さっきのオルランドさんの様子から、魔力がない人がいないという事がうかがえた。もし、私に魔力(仮)がなかったら、普段の生活には困るだろうし、最悪には魔力がないレアな人間として人体実験されたかもしれない。


ーおお、恐ろしや恐ろしや。


「それで、話しは魔石の話しに戻りますが、もう1つルーナが目にしている魔石があります。それは何だと思いますか?」

「えっ?えーと…。もしかして、光…ですか?」

「正解です。よく分かりましたね」


オルランドさんが褒めてくれた。やったー!


「何故、光の魔石だと思ったのでしょう?」

「それは、この世界に電気がないと知った時に不思議に思ったからです。『何の力で灯りが点いているのかな?』と」

「なるほど。そうでしたか」

「でも、光の魔石が使われてるのは分かりましたけど、どうやって光を点けているのでしょう?水の魔石は、手に持って念じて使いましたけど、光の魔石は手に持ちませんよね?」


私がそう質問すると、オルランドさんは軽く目を見張った。


「すぐにその事を疑問に思うなんて、ルーナはなかなか鋭いですね」

「ありがとうございます」


ーおお!また褒められちゃった。エヘヘん!

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