初出勤
私とフィオ様がお互いに謝った後、私達は魔力について話をした。
「私にも魔力があって、良かったです。ほっとしました〜」
「良かったな」
「はい!」
「明日、魔力についてオルランドに教えて貰うと良い。私から言っておこう」
「分かりました。宜しくお願いします」
こうして、私は応接室を後にした。
部屋に戻ると、すぐにオルランドが来て、お風呂について教えてくれた。使用人用のお風呂があるらしく、そこに入る事になった。
お風呂が終わると、私は明日からの事を考えて、すぐに寝る事にした。
ベッドに横になると、魔力の事を考えた。何で、私にも魔石を使えたのかな?自分でも知らなかったけど、魔力があったのかな?それとも、お守りの力?それか、黄泉戸喫的な感じで魔力も身につけたのか。
つらつらと考えていると、いつの間にか眠っていた。
朝、『ピピピ』という音で目が覚めた。これは、昨日の夜に支給して貰った目覚まし時計だ。本当に時計は同じなんだなー。中の歯車なんかが一緒なのかは分からないけど、見た目は地球の物と変わりない。何か不思議。
でも、動力は魔石。違うけど同じなのが面白い。
って、今はそれどころじゃなかった。今日はこれからこのお屋敷で働いてる人達にご挨拶するのだ。
ーう〜、緊張するぅ。
学校の新学期の自己紹介とかも緊張するんだよねー。はぁ。
私は急いで顔を洗って服に着替えた。服は昨日と同じタイプのシャツを着て、ズボンを履いた。昨日のは洗濯して、今日は新しい服を着たのだ。
メイド服は、今日メイド長に挨拶してからメイド長に手配して貰う事になっているらしい。確かに女性の服の手配はメイド長の方が良いよね。
準備が出来たら、ベルを鳴らす。朝ご飯はオルランドさんが運んで来てくれる事になってるんだ。皆さんへの挨拶前だから、まだ使用人用の食堂に行くのはダメらしい。
ノックの音がして、オルランドさんが入って来た。手に朝ご飯を持って。
「おはようございます。ルーナ」
「!?お、おはようございます!」
ルーナと呼ばれたの事にびっくりしてしまった。
「フィ…旦那様から聞いたんですね。名前の事を」
危ない。うっかり『フィオ様』と呼んでしまうところだった。
「はい。旦那様から伺いました。これからは『ルーナ』と呼びますね」
「はい。お願いします」
「朝食が食べ終わったら、またベルを鳴らして下さい。朝食の後は、時間になりましたら、迎えに来ますね」
「分かりました」
オルランドさんが出て行った後、両手を合わせた。
「いただきます」
今日の朝食はパンとスープとオムレツとウインナーだ。オムレツはふわふわ〜でトロトロ〜でした。美味しゅうございました。
朝ご飯が終わった後、オルランドさんに向けてベルを鳴らすと、すぐにオルランドさんが来てくれた。オルランドさんっていつもすぐに来てくれるけど、一体いつもどこにいるんだろう?
「では、また後ほど来ますね。準備をお願いします」
「分かりました」
オルランドさんが来るまでに、また身だしなみを整えようかな。一応、整えはあるけど、念には念を入れてね。髪をほどいて、くしで梳かす。背中の中ほどまであるストレートの黒髪を丁寧に梳かすと、頭の低い位置でゴムで髪を1つにしばる。その後は歯みがきだ。日本と同じ様な歯ブラシがあったのは幸いだった。毛の部分は違うけど。何の毛かな?気になるけど、変な物の毛だったら怖いから聞きたくない。
歯みがきを終えると、やる事がなくなっちゃった。どうしようかな。
と考えてると、オルランドさんが迎えに来てくれた。
「時間ですが、準備は出来ましたか?」
「はい。もう大丈夫です」
オルランドさんの後に続いて部屋を出ると、そのまま歩を進めていく。連れて行かれたのは、お屋敷の玄関ホールだった。そこにお屋敷の使用人達がズラリと並んでいる。
ーうわー、壮観。
よくドラマとかで見た様な感じであった。けど、この規模のお屋敷にしては、使用人が少ないような気がする。少数精鋭なのかな?
「さあ、ルーナ。こちらへ」
「は、はい」
オルランドさんに言われて、横に並んで立つ。
ーああ〜、緊張するよー。




