『クレープ』だけですよ。
少々短め。
「なぁマリア。」
「何?」
「また手をつなぐのを辞めてくれないか?」
「ちゅーしてくれるなら考えてもいいよ。」
周囲の生徒が疑惑の眼差しで見ている…
「後でキスでもディープでも口移しでも何でもしてやるから離してくれ。」
もちろん嘘だがな。
「やったー!限治きゅん大しゅき!」
そう言って手を離し抱きついてきた。
やばい周囲の目線が突き刺さる…
コイツマジで昨日より悪化してないか?
「みんなが見てるからまた後でな。」
「うん。分かった!」
タダでさえ目立つ外国人美少女と落ちこぼれ電子レンジ…
「催眠術でもかかってんじゃないか?」
「レンジに弱みを握られてるとか?」
「実は調教済みだとか?」
「「「リア充爆発しろ。」」」
そんな事を言われながら無事にクラスに着いた。
「よぉレンジ!なんでマリアさんと手を繋いで登校なんてしてんだぁい?」
肩に腕をやるこの中性的な人物、二年生ながら風紀委員長であり
もう一人の『Orign』仙頭 蒼
「いやぁレンジ君が留学生の色香にいよいよ手を出したと思うと私は、複雑な気持ちであるよ。」
「お前も任務に着いてるなら分かるだろ?」
蒼は、俺と同じく学園長から依頼を受ける事が良くあるのだが、同一の任務を受けた事が3度しかない。
しかし昔からの親友である。
「アハハ…ナンノコトカ…」
「片言になってるぞ。まぁいい。蒼の能力でマフィアの連中のサーチは、できたか?」
少し悩むように
「悪意ある反応に対して私の能力は、有効だけど反応は、日本人。しかもマフィアの連中は、出る気配がない。多分まだ様子見だと思うよ。相手の能力も分からないし私達もまだ様子見でいいでしょう。」
蒼の言うことにも一理ある。
「日本人を割り出して吐かせる。いざとなれば消せばいい。」
「分かった。また私のレーダーに引っかかったら君に連絡する。」
「あぁ。さっきまでの会話は、聞こえないようにしておいたから感謝しろ。」
「それにしても便利な能力だね。じゃあまた。あぁそれとマリアちゃんといちゃつくのも程々にね。」
そう言って蒼は、出ていった。
マリアといちゃついてんじゃなくてマリアがベタベタしてくるだけだ…
マリアの様子を見ようとした時
「じーーーー!?はぅ!?///」
今マリアと目があった。
「はぁ…」
それから1日中は特に変わりのない平凡な1日であり学園では、マリアと目が合った朝から少し距離を取る様だった。
まぁ距離をズカズカ詰めに詰る昨日よりは、いいと思う。
帰りにマリアを誘う。
「う、うん。いいよ。///」
「ホームルームの時からおかしかったが大丈夫か?」
「あ、あとで話すよ。///」
不思議な奴だ。
帰り道腕に抱きつかれながら歩いていた。
やはり視線が刺さる。
「マリアは、何処か行きたい所は、あるか?」
「そうだなぁ。あっ!?あれ食べたい!」
行きたい所と聞いたのだが何故食べ物なんだ?
もうすぐ夕ご飯なのに…
マリアが指を指しているのは、道行く女子高生が持っている物。
「クレープか?」
「うん!そう!一度食べてみたかったんだぁ!あのバナナチョコクレープっての食べて見たい!」
クレープ屋に行くと何か店員が慌てていて店のキャップを深く下げ、小さく。
いらっしゃいませ
と言っていたが限治は、態度が悪いと思っただけである。
マリアの母は、高級官僚で昔から厳しかったらしく外には、あまり出た事がないらしい。
「ベリークレープとチョコバナナクレープ1つずつ」
もちろんベリークレープは、僕用だ。
このクレープ屋の店員は、何処か見た事がある。
この顔立ちに見覚えがある。
「ご注文は、い、以上でし、しょうか?」
ぎこちない店員だな。
そこにマリアが声を掛ける。
「楓ちゃん?」
店員、楓の顔に衝撃走る。
次回は、明日中に投稿する予定です。
多分2本ですけど時間無かったら1本は、投稿します。
読んで下さりありがとうございます。
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