『潰す』だけですよ。
捕らえた偽物は、現在四肢を切断されイスに座らせている。
玄関から持ち運ぶのに不便だったたので足を2本切り落としている。
もちろん分解済みである。
いわゆるダルマ状態だ。
彼の能力は、時間が経って切れるタイプで冴えない顔をしていた。
ちなみにマリアには、眠って貰っている。
「そろそろお目覚めか。」
男は、目を覚ますと暗闇の中にいた。
しかし目の前には、自分の四肢を切り落とした男が呑気に笑っている。
「なぁ…死なせてくれ…」
「第一声がそれかい?面白いね」
男の目に光は、無かった。
目の前に常識の範囲外の人間いや、人の形をした異形なる物がいるという恐怖。
「まぁ君の返答次第では、君の四肢を取り戻してあげてもいいよ?」
「本当に俺の四肢を戻せるのか?」
「あぁもちろんさ。なんなら新しい身体にしてあげようか?まぁ今の君なら簡単に答える質問をするだけだからそんな疑わないで」
現在四肢を切断されたおっさんに笑いかける少年と言う江面は、まさに狂気の沙汰としか言い表せないであろう。
「あぁ。なんでも答える!」
「じゃあ一つ目。なんでマリアを捕らえようとしてるの?」
「命令されただけの私には、分からない事ですが正しくは、殺そうとしているんです」
『捕らえる』と『殺す』では、かなり違う。
つまりマリアは、マフィアからしたら不要でありサンプルを取り戻すと言うわけでなく処分したいと言うわけか。
以外とこの情報は、大きい。
「2つ目。お前は、『大蛇』の一員だな?」
「はい。本部暗殺部隊所属です」
『大蛇』とは、現在反能力主義のテロリスト集団である。
反能力主義なのに『ヴァレン因子』を使ったテロとは、皮肉な物だ。
俺らに渡されたあの二枚目の取引の写真がコイツらと言うのは、確実だな。
多分コイツ『Next』を投与されているな。
あの蒼の再現度は、喋りかた以外では、確実に見抜くのは、難しいだろう。
しかしなぜマフィアがテロリストに依頼したのかが疑問に残るな。
「最後だ。お前が化けていた男は、どうしている?」
「今頃本部で尻の穴でも広げられてると思います。捕らえた時首領が気に入った女を遊び倒す時と同じ目をしていたからね」
「そうか」
結構大変な事を喋っているにも関わらず表情が一切変わっていない。
「それじゃあさ。君の所属してる『大蛇』数分で壊滅させてくるからそしたら新しく生まれ変わらせてあげるよ。じゃあね」
そう言って限治は、消えた。
五分後。反能力主義テロリスト集団『大蛇』本部にて。
「崇からの連絡はまだか!?」
「連絡が途絶えてから二時間が経ちましたが依然として連絡は、ありません」
「くっそう…学生如きに手間取りよって!」
この現在切れ気味なデブは大蛇のリーダーである。
なんでこのテロリストならぬデブリストがリーダーをしているのか疑問に思えるレベルで屑である。
「『Next』を投与した事で『骨格変化』を『身体擬態』に変化させているのですそうそう見抜かれる事は、ありません」
「だといいんだがな」
「そーだねー」
デブのさり気ない言葉に続き声を放った男こそこの後日本最大級のテロリスト本部を7分でもぬけの殻にする人物である。
「誰だ!?姿を表わせ!!」
「目の前で喋ってんの分かんないの?耳鼻科行く?まぁそんなところよりもっと楽しいところ行けるから安心しろ。ハッハッハ」
差し詰め死を呼ぶ声である。
「撃て撃て撃て!!!!」
ある方向に向けて銃を撃つと弾が地面に当たらない事を理解し一点放火
「大したことないなぁ」
「いい加減姿を表わせ!」
「あぁいいよー。ほら」
姿を表すとまた弾丸の雨が降り注ぐが彼に当たる寸前で全てが『消える』
「ちょっとは、学習しないかなぁ。」
「なんであの糞ガキに当たんねぇんだよ!?怠けてねぇで早く殺せ!!」
「君たちがそのデブに尽くす理由が分かんないけどそのデブに尽くして死ぬなんて可哀想に」
しかし銃声で悪魔の様な男の声は、彼等には聞こえない。
そしてデブ以外の人間は、全て『消えた』
「最後に言いたい事は?」
デブは、気づくのが遅過ぎた。
この男にとって無価値な人間は、全て『消える』と言うことを。
しかし人智を超えた存在対する失意は、とてつもないものだった。
次の一言に人生の全てがかかっているそう思ったしかし彼の口から以外な言葉がでる。
「『Next』なら第二倉庫の3号室にある。だから命だけは…」
「ほぅ。『Next』は、何処から手に入れた?返答によっては、生かしてやる。」
「『Bluerose』ってイギリスのマフィアの奴らから貰いました!!どうか命だk…」
そしてデブも『消えた』
「唾を飛ばすな肉塊」
(´・ω・`)消滅よー
(´・ω・`)そんなー