草むら
夢を追うのは怖い
何もない草むらを手探りで進むようで
明確な道があるわけでも
案内してくれる人がいるわけでもない
目の前に広がる草むらは
誰かが歩いた跡もなく
ただただ青く背高く茂っている
ちゃんと抜けられるだろうか
ちゃんと辿り着けるだろうか
そんな不安が過り挫けそうになる
そんなときは決まって後ろを振り返る
そこには今まで歩いてきた道がある
曲がりくねってはいるけれど
確かに歩いてきた道がある
夢への道は自分の後ろにしかできない
いつも目の前は草むらで
その草むらをかき分け
誰の足跡もないそこに足跡をつけてきたのは自分だ
そうやって道をつくってきたのは自分だ
だから今 こうしてここに立っている
見えない世界に足を踏み入れるのは怖い
不確かなものを目指すのは怖い
でもその恐怖に打ち勝ってここまで来たのは
他の誰でもない自分だ
後戻りをするのは簡単だ
だけどそうしない
この先の景色を見てみたい
この先の場所に立ってみたい
だから歩き続ける
どんなに不恰好だと言われても
転んでどろんこになっても
立ち止まってしまうことがあっても
まだ見ぬ世界を目指して
夢を叶えた自分をイメージして
歩いていくんだ