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視線の圧力





で、そんな私の思いも余所に目の前にオトソが差し出された。



朱色のモノじゃなく、普通の木で出来たモノを―――。



中には透明な液体。



これはお酒なんだろうなぁ。



飲んだら、結婚。



正直に言うと胃が痛いです。



どうしてこんなんだろう。



まあ、お隣に座っている旦那さまになると人は既に飲んだようで、



残るは、私ですか。



うん。



うん。



うん。



誰かこれを嘘だと言って! 


 

こっちに来たとき以上に信じられない状況に胃が痛い。



痛いけれども、視線の暴力が私を襲う



なんですか、なんですか、


注目されるって、こんなに圧迫感がアルンデスカ!




頑張って飲みましたよ、私は。




まあ、口に含んだ程度だったけれども微かにお酒の香りがした。





―――。





それから、周りがワッ!と、賑やかになって。




宴会っていうんでしょうか。




私の前にはも豪華な……いえ、随分と質素な食事が出され。




ボーッとしていると部屋の隅に私を世話してくれた叔父さんが涙を流しながら幸せそうに笑っていた。




―――――ああ、全く知らない人間の面倒を看てくれて。




更には、こんな人間の幸せを泣きながら祝ってくれるのは随分と幸せなことなんだと。




相手が誰だかは知らないし、行き遅れの部類に入る私を貰ってくれる人もいて。




どんな人かは知らないけれでも――見初めてくれてと、云う事だから。




少なくとも気に入ってくれているんだと思う。




現代を生きてきた私としては疑問が残るところだけれども。




此処では、幸せな部類に入るんだと分かった。







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