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夢だと思いたい!
時代劇調な言葉を話しているなぁ。
と、日本の過去のような世界なのに言葉使いは現代調だったから――凄く意外なようなコトなんだと考えて。
ふと、気づく。
上司の人がこんなに若いんだから、旦那様になる人も若いんじゃあないかと云う事に。
私も歳はとってないとないと思うけれど。
自分では、十分、若いつもりだ。
大学卒業して―――就職先も決まって、すぐにこっちに来ちゃって………。
ああ、考えるだけで。
あの就職氷河期を乗り越えたのに、こんな処に。
いや、考えてもしょうがない。
こっちに来て、ちゃんと生活していたんだし、暮せたんだから。
それでも――結婚。
なんだよね。
今。
うん。
隣にいる旦那様になる人は、私よりも若いかもしれない。
見たい!
隣にいる人を見たい!
そう思うけれども。
なんか、目の前の上司の人と仲良く話しているのを聞いているのと。
私を無視して話しているので。
本当に結婚する気があるのか。
もしかして、これは、夢なのかもと本当に思いたい。