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これが、結婚相手!?
板の間の木の目を幾つ数えただろう?
現実を拒否したかったけれどもやっばり時間は過ぎて行く。
隣に人が座ったのが視界の隅に映った。
と、同時に部屋が賑やかになった。
この隣に座った人が―――結婚相手!
ああ、顔を上げれば見れると分かっていても。
見るだけの勇気がない!
斜めの床をじっと見て。
見て。
目の前に人が行き来するけど。
誰も私に話しかける人は居る筈もなく。
また、話しかけられても困る。
あ~あ~~っ!
時間だけが確実に過ぎてって。
少し静かになったかと思ったけど。
隣の人が立ち上がった。
誰かお客さんが来たみたいだ。
一応、認めたくないけど、私が主役。
隣の男の人も主役だと思うけど。
その人が立ち上がって慌てる人って誰だろう?