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上げ膳、据え膳
上げ膳据え膳って云うんですか、この場合。
なんか凄く面倒看が良いと云うか、なんて云うか?
ああ、本当に女の人にモテルだろうなぁと、云う事がヒシヒシと伝わります。
でも。
クジ運は悪いみたいだ。
私なんかと夫婦にならなければいけないなんて―――。
目の前に出された料理を見て溜息を付いてしまうと。
「なにか嫌いなモノがあった?」
と、勘違いのような問いかけが………。
出された朝食は、少し豪華かもしれない。
五穀米のようなご飯と漬物に汁物、小魚に卵があった。
朝ご飯にしては豪華過ぎる。
昨日の残り?
そう云えば、昨日は朝からなにもたべていなかったからお腹が空いている。
「…あ、大丈夫です。嫌いなモノは特にはないので―――」
顔を上げて相手……旦那さまを見るとなぜか心配そうな顔をして。
私、そんなに顔色悪いんだろうか?
「――なら、良いんだけど。なにかあったら直ぐに云ってね」
と、ニッコリと微笑み。
優しそうな顔。




