19講座 ゆったり準備
ここ数日間忙しかった事もあり今日という一日がとても平和であった。
ピノも元気に吠えながら走り回っている。
シラやミラを見てふと思う……
「獣人なのか人獣なのか?」
とてもくだらないことを考えた十であった。
▼△十の部屋△▼
十は厚い本とにらめっこをしていた。それも一冊だけでなくもう数冊と………
「へーあとに人が付く方は、どちらかというと人間に近いんだな〜」
十の読んでいた本の内容は、獣人各種図鑑や魚人や魔人などであった。
だが十は、なぜ日本の話では人魚というのが我々人間に近い見た目なのだろうと思った。
ふと本棚の片隅に置いてある本がなぜかとても興味を引いた。その本を手に取り、本の題名を見る………
内容は神人(真人)についてと書いてあった。
内容は……
神人は人の進化であり、神に近づいた人であり真の心を手に入れた人である。だが故に大罪に関する称号と美徳に関する称号しか得られない。
「なんだコレぇ〜てか大罪? や 美徳? この世界にもキリスト教的なのがあるのか?」
宗教とは人の心に宿るものだろ。まぁ人の範囲がとても広い気がするのだが………
外を見ると木森達が何やらピクニック的な奴をしている。
やるなら俺も混ぜろよぉと思いながら本を元あった本棚に丁寧に置いて木森達のところに行く。
▼△ピクニック△▼
十「おいーなんで呼ばないんだよ!」
木森「いやぁ~なんか真面目に勉強してたから」
十「俺は受験生か!!」
今井「あまりにも速いツッコミ! 私でなければ見逃しちゃうね」
そんな平和な話をしていると木森が持っていたトングがミラの方に飛んでいってしまった。だがミラは気づいていない!
十「危ない!!」
そうするとトングはいきなり重くなったかのように地面に叩きつけられる。ミラはどうした? みたいなマヌケ顔で突っ立っている。
平和の王「レディに傷が付くとこだったじゃないか……」
木森「もしかして平和さんが?」
平和の王「いつからその呼び名に?」
「まぁ私の周りにいる生物はケガも病気も事故も戦争も呪いも全てなくすような効果を得ますから」
十「古傷とかはどうなんですか?」
平和の王「本気を出せば何とかなります。」
バケモンじみた能力に驚愕する十達メンツはその場に立ち尽くしていた。
だがそれに続けて平和の王が口を開ける
平和の王「会議の時は私達が出す馬車に乗って行ってくれればいいよ」
十達は感謝をした。
平和の王「さっきより反応薄くない?」
十「能力よりはマシですよ……」
少しシュンとした顔をした平和の王は帰って行った。
十「てか、これ何の肉?」
木森「なんかバファローみたいなやつの肉」
十「へ〜そうなんだ」
もぐもぐと十は頬張りながら思う
(意外に美味いな!)
一日が終わったのであった。
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トング「解せぬ」