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68 プロローグ

シウタ エピローグ


ついに、その時が来た。


ふわふわと漂う雲の上。

転生した時と同じ姿形に戻っており、スーツ姿に戻っている事に気づく。


「今生はよく頑張ったと思う! 最終回ってこんな感じなのか」


銀河も何度も救ったりしたけども、色々ありすぎた。

強いて言うならば、銀河一の愛妻家だったと思う。


また次回の人生にご期待下さい。

と、言いながら、大丈夫だ、来世がある事がわかっている。

おそらく人はそう信じて今生を終わらせてきた気がする。


地球は文明の進化と共に人は 『知る事を求めすぎて』 神々は姿を消し、精神的な豊かさがどこかへ消えた様な気もする。

その証拠にカメラの性能が上がっているなら、もっとスピリチュアル(神霊)的な物が映ってもいいはず。

スマホが流行する前だとバンバン幽霊とれたよ。修学旅行の写真によく写ってたもん、心霊写真祭りだったよね。

カメラの性能が上がるごとに、スピリチュアルみたいな物が消えていった感じがする。


その時、脳に直接響く声が聞こえる。


「最新のスマホには、『私』 が映らないように設定されているのよ~。

なぜなら、技術の裏側には地球の転生者の思惑が動いているから。本当は精霊や神々の存在は記録されちゃいけないのよ。わかる?

なぜなら、人が真実を知りすぎると支配構造が壊れちゃうから」


わぁ~、ディープステート来た。世界に渦巻く陰謀の香り。

相変わらずおなじみの金のオーラの蒼い女神様。

あれから100回以上は、ここに来ている。ほんと今生頑張った。


「フフフ、きましたか。ショウタ、貴殿を追放するッ!」


永遠の暇を持て余す全能の存在。言い変えると 『生ゴ〇』 である。

早く、悪役令嬢追放のブームが終わって欲しいものだ。

女神様がハマっていらっしゃり、大変危険である。


「いやいや、ここを追放されたらまた生き返りますよね??

さすがに天命でそれはまずく無いですか? ノリで開幕追放されるイカれた世界に転生者を飛ばすのやめません?

定命って人間性を保つうえで大事な事だと思いますよ、必死で生きるあの感覚こそが繁栄をもたらす気がします」


女神様は蒼い髪を揺らし、『えっ? 大人になったわね?』 みたいな、驚いたように一歩だけ下がる。


「そ、そうね。そうだったわね。 じゃあ、どうしましょう。転生チケット制にする? でも転売されそう。何かいい暇つぶし・・・、いえ、いい案は無いかしら? ショウタさん、もう一回どっか飛んでくれないかしら」


これは倫理観がイカれてやがる。

永遠と定命は相容れない運命なのだろう。

どっかズレてる。


「ねぇ、お願いしたい事があるの。勇者と魔王の前に立って一言、『すべては、女神によって繰り返されるエンターテイメント』 って、言ってくれるだけで今後の運命が変わる所があるんだけど。

魂が向かう場所に行く前に最後の5分だけお願い出来ないかしら・・・」


恩があるので、考えない事も無い。


「やぶさかではないですけど。

つまり魔王も勇者もすべて女神の暇つぶしって事ですか? 趣味悪く無いですか?

勇者と魔王は、実は女神によって繰り返されるエンターテイメントでしかない。全て女神様の脚本どおり。勇者たちがどんなに抗っても結末は最初から決められている。

そして、また新たな勇者と魔王が決められ。定まった運命から抗う輝きを見る感じですか」


「こいつは最高にイカているわね。あの銀河にいても残虐性が変んないとかウケるわ」


なんか腹立つ女神だな。

男の子は、変んないものなの。


「でも採用です! 超楽しめそう! じゃなくて。 笑いと安寧と和平をもたらして欲しいの。協力してくれるわよね?

その役お願いしてもいい? お願いよ、来世に忖度するから! 記憶は無くなるけど、スキルがある状態で来世スタートさせるから手伝ってくれる?」


つまり、生まれながらにして勝っている状態から始まると言う事。

勝組のあいつらは、前世に善行を積みまくったと考えれば、納得が行く。


強くてニューゲームを越えた、カンスト状態で始まる状態。

でもアイドルはもうこりごりだし、トラブルが多い。

願うなら何だろうか。平和な世界を望もうかな。


「分かりました。でも女神様、マジに失敗した場合に勇者と魔王の復讐とか大丈夫です? 了解しました。まぁ、来世にプラスならやらない事も無いです。5分だけですよ?」


「了解よ。じゃ、宮殿の片隅に飛ばすから。勇者と魔王にこの世界のからくりを話す感じで宜しくね~」


――


視界が暗転する。

そんな黒い宮殿の片隅、1人の少女が陰ながら一つの物語の終わりを見つめていた。


すごい強そうな剣を持った人族と、角の生えた魔王と思われる方が対峙している。


残された時間は5分。

なんとなく理解した。1回半の人生をなんとなく生きていた訳ではない。

人と魔の争いを女神のせいにして、この戦いに終止符を打て、ということか。


女神、やるやん。

共通の敵を見つけて、人族と魔を協力させるって事ね。

最初から、そう言ってくれればよかったのに。

人と魔が争うスペクタルを喜び貪る女神では無かったのか、そう思っていた自分が恥ずかしい。

でも大丈夫かな。この状況どっちに転んでもおかしくねーぞ。

自分がやりたい方にやってみるか。


そんな白髪の少女に後ろから、話しかける。


「あ~、もしもし。今止めますね。 安心してください。女神の使徒を演じ切って見せます。この星は少しだけよりよい未来を掴むと思いますよ」


いきなり声をかけられたのか、少女がビクッと体が跳ね、こっちを向いた。


小さな羽のシュルエット。

白髪で青と白のオッドアイ。


生涯通して友人だった、彼女にそっくり。

この頃は、可愛げがあったのか。


あの〇ソ女神め。

なんて事しやがる、過去に飛ばしやがったな。


この残された5分で和平を掴まないと、自分の第二の故郷である銀河の未来が大幅に変わると言う事。

人生を通じた、魂の贖罪を最後の瞬間に問うと言うのか!

彼女無くして、銀河が回るものか。


あと4分。

最後の瞬間に何を伝えるか。

これから、未来を繋ぐ者に何を残せるか。

マジにやってくれたな、自分は4分後に魂を洗われ来世を待つ存在になる。

覚えていろよ、来世でまた会おう。


さて、魂の奥底からでる言葉に委ねよう。

人は変わらなければいけない所があると、本当の最後の最後で気づく。


「ハハハッ。ラブアンドピース。和は尊いと思います。

きっと憎しみのまま争っても意味の無い事で、繁栄とは程遠いと思います。その争いの本能は、ゲームや娯楽ぐらいで丁度いいと思いますよ。

遊びこそが和の道、余暇という物を上手く使いましょうよ。そんな無駄な事をしてて、辛く無いですか?」


魔王、勇者、少女の視線が一度にこちらに向いて、凶悪な武装を向けて来た。


「「「「何者だ!」」」」


その敵意を受け、返しできっちりと礼をして頭を下げる。

地球の時の礼、このクセは抜けなかったな。


「どうも、未来でお世話になります。 女神の使徒です。

女神様からの言伝で、メッセージをお伝えしに来ました。もう、3分後に消えるので自分への攻撃は無駄です。

しょうもない女神様の気まぐれで・・・。えっと、倒し合うのがよりよい未来じゃないと思いますよ。

あ~、帝国的にいうならば 『どうか憎しみより希望を、争いより手を取り合う道こそが繁栄の道となるでしょう』 か」


「そうか・・・、女神か。実在したのか」 「ああ、やはり。いらっしゃったのですね」

「えっと、この土壇場で登場ですか? あの~、もっと早くきて頂ければこうも争わずに済んだと思うのですが」


見えたのは3人の安堵の表情。


な~に相変わらず贅沢言ってんだ。本当に千載一遇での登場なんだぞ。

意外と女神代行ってものは、大変なんだな。不平不満の対応がメインになりそうだ。


まったく少女が贅沢なのは、この時代から変わらないのか。後は厳しく教育して欲しい。

決して甘やかすんじゃないぞ。苦学生ぐらいで丁度いいはず。


もう1分。


「全能の使徒よ、我々はどうしたらいい?」 「ここまで来ては戦わずして、世界に示す事が出来ないのです」

「使徒様。私達は何のために生きて、何のために〇んで行くのですか」


どさくさに紛れて生への命題を聞くんじゃない。

知らないよ。


「よくわからないですけど、貴方達強いんでしょう。なら和平しても反乱分子を抑え込めるでしょう。そして、程よい娯楽を進歩させてみては。

争いや苦しむ未来よりましな未来になると思いますよ。ではさようなら」


体が消えていく。

ここまでだろう。


――


戻るとフワフワ雲の上。

そこには女神の姿は見えず、一台の古めかしいブラウン管テレビが鎮座していた。

その画面には 「グット ゲーム」 と映し出されていた。


良いゲームな事があるかい。何を煽っているのか。

割とクソゲーだったと思うよ。西洋の精神性が低い挨拶より 『対戦ありがとうございました』 の方がずっといい。


はい、悪くない人生でした。

増えすぎた嫁達、対応する毎日。

週一で来る銀河の危機。

そして最後に 『和』 を説明する始末。


ブラウン管の映像がザーザーとなり、なんだか優しい音楽が流れる。


ファイファンのオープニングの曲じゃねーか。

人生終わったんだってば。

さすがに、エンディング曲にして欲しい。出来たらバイオ1のエンディングの曲がいい。


さて、次はどんな人生がまっているのだろうか。

そして、画面の文字が切り替わる。


「ネクスト ステージ・・・ 婚約破棄からの愛を見つける物語」


来世は、ク〇女神をしばく人生にしたい。

邪神様。まともな転生の程、どうか宜しくお願いします。


最後は 「対戦ありがとうございました」 と、口に出しながら。

今度こそ安らかな眠りについた。


ブラウン管の画面は静かにフェードアウトし、また遠いい未来で物語を始めるのだろう。


物語の輪廻転生こそSFかもしれない。







ここまでお付き合い頂き、そしてお読みいただきありがとうございました。


閲覧数8人の光の戦士様から始まった小説の道も少し上達した気がします。

いつも読んで頂いている貴方様、評価してくれる貴方様が支えているのです。

その少しの労力の凄さ、リアルに感じて頂けましたか。

画面の向こうの作者は生ものです。この動画時代に小説書いてる生ものです。

そして、画面の向こうの貴方様も生ものと言うのを承知しております。


来週には次の作品に入っていると思いますが、またお会いできましたら宜しくお願い致します。


そしてコメント嬉しい物です。

文で伝えられると、作者は無言ですが 『よっしゃ、やってみるか』 と、なります。

人間って単純ですよね。そして、どんどん欲が出る物です。


さて、なろう系熟達の友人にですね。

気持ちの整理がつきまして、はいコレ読んでくれとこれを渡しました。


「いや、マジきつい。友人の小説とか無理じゃない? どこみても(作者)の風味を感じて超キツイ。でも、少し読んだよ。ねぇ・・・」


そうね、きついと思う。

昔渡された、友人のラノベは、3ページぐらいで 「うん、いいんじゃない・・・」

と感想を渡し返した。今思えば、残酷な事をした。


『ゴミ』 と言えなかった。

『ゴミだよこれ。お前、格ゲーとか音ゲー大好きだよな? ラノベ書いてみたでどうこうなると思うのか? ゲームは上に行くのにどれだけの修練が必要になると思うのか、800時間やってから口をひらけやああああああああ!』 と、まあ今の時代と違い、何でもある程度の修練を必要とした時代です。


話は続きまして。

この小説を少し読んだ友人はですね。


「ねぇ・・・、最初がエピローグになっているよ。プロローグじゃないの。これを世間一般様に見せてるの?」


「何言っているんだ。そんなわけ・・・。 まてまてまて、エピローグって書いてある」




結果。毎日エンディングを考え、辻褄を合わせる形になりました。

最後の数話、少し心を動かせるような終わり方になりましたでしょうか。


では、また来週ぐらいでお会いできたらと思います。


いつも十二分に押して頂いておりますが、最後に押して頂けたら幸いです。


もし、コメントに繁栄してもらいたい設定ありましたら、どうぞ書いて下さい。

反映するとおm



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― 新着の感想 ―
楽しませてもらいました。お疲れ様です。 美味しい赤&緑香草でも食べてゆっくり休んで下さい。 設定に関してですが、好きなものを好きな様書けばいいと思います。 私達以上に、貴方が楽しみながらです。 次作…
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