49 シウタ
シウタ
「え、お酒ですか? ごめんなさい、ウチは宇宙花と食料品専門でして~。
そうそう、配信を拝見させていただきました! あの残虐騎士っぽいイメージと料理のギャップが最高です~! スープのあの白濁具合、最高でした! 白濁騎士がトレンド入りしましたね~。う~ん、品性が無いので、トレンドから削除されそうですけどね~」
「シウタさんー、お酒を取り扱っている所なんてないと思いますよ。闇市場(エロのグレーゾーンを扱うブラックマーケット)でも難しいと思いますー。お酒を作る技術が、封印されてるって噂もあるんですよね」
と、艦内のホログラム通信から、地獄の様な現実を突きつけて来る。
白濁騎士はアウトだろうが。削除してくれ。
はい、クロージング、商談はおしまいだよ。酒は生活用品だろうが、扱っていないのか。
一体、宰相やバーテンはどこから仕入をしているのか。
酒の現物はあるから、どこかから買えるはずだ。
飲みに宰相の家に入り浸り、魔族に借りを作るとこの前の様な事になりかねない。
取り込まれてしまう前に、この帝国ループから一刻も早く抜け出さねばならない。
あ~。早く、軍事衛星拠点に着かないかな。
宇宙のならず者や、火種となる悪い子は、しまっちゃいましょう。
――
恒星の軌道上に浮かぶ軍事衛星拠点が見えて来た。
外観が金属の塊。アンテナみたいな物が所々に飛び出している。
これをさらに大きくすると、あのウォーズ系の惑星破壊スターになるのだろうか? 惑星ごと吹き飛すビームみたいに。
そして輸送船が中に入ると、ランプが煌めく管制区画が広がる。
格納庫へ向かう通路を抜ければ大小さまざまな艦艇や、ヴォルテクスが並んでいた。
艦が到着しタラップから降りると、たちまち女性兵士たちの作業が止まり視線が集まった。
「おお、王子様が、ついに現れました!」 と、誰かが叫ぶ。
「見よ、王子様がここに降臨なさいます!」 「やっと現れましたね、我らの輝く王子様!」
「ああ、まさに夜空に輝く星のよう! 王子様の登場で、心臓がバクバクしちゃう!」
と、何かおかしなことになっている。
星の王子さまでは無い、エースと呼んで欲しい。
いや、敵を星にするのが大好きだ。もしかしたら星の王子さまかもしれない。
その中に、拠点の時に見かけた顔が何人かいた。
「また会えるなんて信じられない。アーレ大佐についてきて良かったわ!」
ね、言ったでしょ! ヴォルテクスに乗ると、性格が変わって何かに憑りつかれてるの! 大人しくさせるには、家庭に押し込むしかないのよ!」
「つまり、ほのぼのした日常に戻って、安心して暮らそうってことね! でも、残虐騎士も捨てがたいし、光と闇がぶつかるあの危険な感じが最強にみえる」
あれっ、資源拠点の物流課の先輩が衛星にいる。
お世話になった先輩に、失礼があってはまずいので先輩たちに手を振る。
先輩達も即座に手を振り返すが、衝撃波が発生したかのように先輩たちが ドンッ! と何かの力に吹き飛ばされた。
自分の手から何かスキルが出たのだろうか、最近だが恐ろしい現象が起こるようになってきた。
そして、カツカツカツとブーツの音が規則正しく、辺りに響き渡る。
歴戦の勝利を宿した瞳は金色に映え、周囲の兵士たちはその足取りに畏敬の念を抱いているのか、女性兵士たちがサーッと別れた。
「お疲れ様、シウタさん。相変わらず、腕を上げているようね。さらに魅力にも磨きがかかっているわよね。いい男よね~。でも気をつけてね、ここでも一人での行動はしない事。ワンチャン既成事実を作られない様に慎重に行動するのよ」
そう声をかけてきたのは、恩人であり戦友であるアーレ大佐。
あいさつ代わりにスッと両腕を広げハグを求めて来きた。
そのまま、手をアーレ大佐の腰に手を回すと、周囲のざわめきをよそに二人だけの温かな瞬間が 「アーレ大佐、ダメですよー! 大佐の日は、終わったハズですー!」 と、言う事だそうだ。
と、タンタンタンと軽快にタラップから降りて来る、サリ伍長。
「それと報告致しました、救助者の手続きをしてきますー。アーレ大佐! シウタさんの事をエロ無しでお願い致しますねー!」
と。イソイソと忙しそうに去っていくサリ伍長。
「もどかしいわね~。でも、こういう駆け引きも楽しいものよね~」
そしてアーレ大佐は、管制スクリーンをチラリと確認しつつ、すぐに本題へ入ってきた。
「最近この宙域に、勢力に属していない、ならず者たちが目立ち始めているの。連合の二次的な動きとも取れるわね、彼らは輸送船を襲撃し、要人をさらうなど悪質さを増しているわ。帝国と連邦が協力して鎮圧するのが目的だから、シウタさん、あなたにぴったりのお仕事だと思うわよ」
こういう仕事がやりたかった。
でも、大人しく捕まって欲しくない。出来たら暴れて抵抗して欲しいと思う。
『そこ、捕まりたくなかったら、暴れなさい! 出来るだけ抵抗しなさい!』 と、決め台詞で勧告してみよう。
と、心の中でそう思い、建前を伝える。
「了解しました。存分に働かせていただきます。そして、大佐の指示に従います」
大佐が、ニッコリと頷く。
「シウタさん、素直ね? 邪推かしら。それとごめんなさい、着いたばかりだけど、さっそくお仕事ね。 『νノクターン』 届いているわよ。 後、ここにミリ軍曹の転移願いが出ているけど、衛星に超級エース二人とか、物凄い過剰戦力。国一つ落とせる戦力を衛星に待機させるのも問題なのよね」
ミリ軍曹とは、休日会う予定だし、いいかな。
そして、ついにこの日が来た。頭がどうにかなってしまう。
リニューアルされた 『νノクターン』 だ。エネルギー効率が大幅に改善されている。
ランチャーの代わりに背中から放たれる弧状のビームをつけてもらった。翼を広げるかのように空中に弧を描きながら発射される。相手を回避に無理やり動かす放射型レーザー。
これの回避に困って無理やり動かせた所を、ビームライフルで狙い撃つ役割がある。
地球の時にこれで、よく先手を打っていた。
「そうしたら戦艦の格納庫へお願いね。あの3人が、今か今かと待っているわよ。 シウタさん、戦友の誰かじゃないと言う事を聞いてくれなさそうだし、指揮は軍属のフェリシア達に、経験を積ませるために任せるとするわ。後、ノクターンに乗って居る時は記録されているから、ほどほどにお願いしますね」
「承知致しました!」
――
アーレ大佐に与えられた情報を歩きながら見ると、近隣宙域のマップがぎっしりと記され、さらに「ならず者たちは資源衛星をアジトにしている」 という情報まで添えられていた。
衛星攻略か、覚えがある。
今では人間性の欠片も感じない、成れの果てフロロームのアーマド核でやったから得意だ。
彼らはどうして人間性を失ってしまったのか、取り戻す事は出来ないと言うのに。
そんな事を考えつつ戦艦の格納庫に足を踏み入れると、照明に照らされた広大な空間が広がっていた。
そこには、フェリシア、イーリス、ミラグロ先輩の3人が、自分の登場を心待ちにするかのように集まってくれていた。
フェリシア先輩がホログラム端末をちらりと見ながら 「もうすぐ来るわね」 とつぶやく声が聞こえる。
その姿を見ながら、これまでの戦場での数々の苦労や勝利を思い返し、心が少し温かくなるのを感じた。
「先輩!」 と、大きく手を振ると、3人とも大きく振り返してくれる。
「あっ、シウタ君! ラーメン放送みたよ! アレ何かな? 放送帝国に乗っ取られた?」
「相方が帝国宰相で、世論が荒れに荒れたよね。人気取る気あった?」
「今度、一緒に作ろうよ。麺の部分は、いらないかな」
やっぱりそう思うよね。放送は乗っ取られたよ。
宰相の顔があるから、面目を潰すような事は言えないけど。
さて、再会の挨拶もいいけどやる事がある。
「さぁ、先輩方! 宇宙のならず者を捕まえにいきましょう」
「「「了解!」」」
先輩達と戦艦に乗り込むと、大きなハッチが開き、格納庫を隔てるシャッターがゆっくりと後退していく。
外には無数の星々、そして暗闇が広がっていた。
ホログラム画面の中央に位置する資源衛星の座標へ向かう。
そして、艦のメインエンジンが轟音とともに加速し、光の残像を引きながら暗黒の宙域へと消えていく。
――
戦艦が宇宙に出て目的に少し進んだ途端、突然、警告音が響き渡った。
「警告、前方に高速接近体を補足。識別不能!」
あわてて窓を見ると、あの覚えがある、モガ大将の機体が現れ突進してきた。
そして鉄塊のような機体が、口上を始める。
「そうはさせるか! 銀河の英雄よ! お前達は 門前払いだッ!」
トゥンク。
言われて嬉しい、言葉の一つだ。
思わず、口元が緩む。
『無駄や!こいつ(ノクターン) には大金をつぎ込んどるんや!』 と、スター狐のセリフで返してやりたい。
このセリフの応酬、どっちのセリフも悪役だった気もする。
そして、ノクターンを早速使わせてくれると言うのか。
そのモガ大将の機体は重厚なフォルム。
角張った外観は、粗削りな金属の塊が集結したかのようで、所々に露出した鋭い装甲プレート。
背部には、燃え上がる推進エンジンが配置され、そこから放たれるエネルギーがプラズマのような輝きを周囲に散らし、強そうなのがわかる。
行かなければ。
丁度、今は休憩室で先輩たちと談笑しながら肉軽食を楽しんでいる所だった。
「あれ? 補足されるのが早すぎるよ! これから、みんなで王子様ゲームで盛り上がる所だったのに!」
「待ち伏せかな、シウタ王子いこうよ。一緒に出撃している時が幸せだった事に、争う事をやめてから気づいたよね」
「それ、カッコよすぎ。でも本来なら、これからみんなで 『王子様祭り』 で盛り上がるところだったのに! 許さない!」
未来の 『王子様ゲーム』 が気になる所だが、すぐさま、ノクターンへと駆け出す。
前回に学習したのか、機体の装甲を固めた機モガ大将。
新型のビームを何発まで耐えてくれるのだろうか。
『νノクターン』 のブースターが轟音を上げ、暗黒の宇宙へと飛び出すと、弧状の波状レーザーが装甲機体を狙い撃つ。
いつもありがとうございます。
短く感じます。
文量が足りないのか、いつもが長いのか。
カタカタと何をどういう風に書こうかと悩みながら、パソコンの前に座っていると時間があっと言う間に過ぎて行きます。
2日かけて、800文字しか進んでない場合、激しい絶望と焦燥感にかられるわけですね。
何も浮かばない時ってあるんですね~。
そんな時、人は4つのストレス解消法をするわけです。貴方様も保険体育で習ったはずです。
復習しましょう。
1つ目が、うおおおお!ボケエエエエエと物にキレ散らかす。タイプ。
パチ屋に良くいますよね。画面に向かい北斗百裂拳を撃つ存在が。釘も打ってくれて、一周回って良プレイヤー。
2目が、もう無理。毎日、アカウントを作って自作自演で評価して。他人の振りをして、2ちゃんで自分の作品をお勧めする人には勝てないんだ。悔しいが仕方ないんだと思う昇華タイプ。
あいつら何かの間違いで不幸になりますように。
3つ目が、バブバブバブーと幼児退行。か、知能の低下発言。
4つ目何だっけ? サルのポノポが大好きなアレ。知るかそんな事より!「〇〇〇だ!!!」 うおおおおおおお! だったっけ。覚えてないわ。 正解は、コメント欄にでもピカチュウの鳴き声でも入れておいてください。
つまり、うおおおお! ボケェエエエエ! 机を台パンしながら、ぺ〇スゥウウウウ! うん〇ぉおおおおおおおおおお! と叫ぶところ。 冷静になり、後3200字埋めなきゃと言う、現実が襲ってくるわけです。
引き続き、お楽しみ下さい。




