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⑸『或る一つの、部屋』

⑸『或る一つの、部屋』



地震があった日、この部屋には目を配らなかった。しかし、確かな予想としては、電灯は揺れに揺れていたに違いない。それは、危険な印であり、部屋と言うものを脅かすものだ。或る一つの、部屋について、述べているのである。



部屋には、様々な漫画の、レアものも置いてあったが、年数を経て、大幅に売り払った。しかし、重要な、本当に重要なものは、まだ置いてある。これらは、金額の有無ではない、自身にとって、本当の宝かどうか、ということなのだ。



今も、その部屋に、やや隠れて置かれている、宝物に対して、俺は記憶を無くしたことはない。本当に、様々なものはあるのだが、光に照らされると、それは余程、と言っていい程、輝きを持つ。或る一つの、部屋の、一つの奇跡的軌跡だと思っている。

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