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⑽『或る一つの、部屋』

⑽『或る一つの、部屋』



詰まる所、諸事情により、音像は部屋を捉えたようだ。部屋は静かだが、言葉は乱反射し、俺の眼前に迫ってくる訳であって、それは小説の格好の材料となるのだ。ありがたい話だ、と人はいうだろう。ただの、乱雑な部屋が、小説執筆の材料に成り得るなんて。



しかし、言ってしまえば、これは、予め予定された、俺の方法論であった。この部屋を綺麗にすることなど、捨ててしまえば、簡単なことなのだ。俺は、これを放置することで、宝の山が築けることを、暗黙の了解で、部屋と同意していたのだろう、いつからだろう。



或る一つの、部屋は、俺に語り掛けて来る。まだ捨てるなよ、俺はお前で、お前は俺だ、という風に。そうなったら、それはそれで、好都合でもある。そう思った、ある種の一端が、この、或る一つの、部屋の、小説化なのであった。

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