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漫才 ヌードモデル

作者: おてもとおひや

ボケ

「先週、初めて裸婦を描いたんですよ」


ツッコミ

「まあそれが目的で絵画教室に通ってたわけですもんね」


ボケ

「それが目的だったのは認めますけど絵を描くこと自体好きやからね」


ツッコミ

「それでどうやった、初めての裸婦は?」


ボケ

「それが思っていたのと違って全裸なのに全くエロい気持ちにならないのよ」


ツッコミ

「ほう、割とご高齢の方だったとか?」


ボケ

「若くてめちゃくちゃ可愛い人やったよ」


ツッコミ

「なら多少はエロい気持ちになるでしょ?」


ボケ

「それが全裸で何も隠さず俺の真正面に立ってるのに全くならないのよ」


ツッコミ

「ほんとに?」


ボケ 

「ほんとほんと、裸婦は絵を描く対象だって割り切れてるからやと思うわ」


ツッコミ

「若くて可愛い女性が目の前で全裸で立ってるのに割り切れるとは思えんわ」


ボケ

「何でそう思うかと言うと20分毎に休暇になるわけやけどその時にはバスローブを羽織るわけよね」


ツッコミ

「そうか、同じ体制をずっと続けるのはモデルさんも大変でしょうから」


ボケ

「その休憩の時は俺らも描くのやめて休むのよ」


ツッコミ

「芸大とかなら分からんけど絵画教室なら休んだりするかもな」


ボケ

「その時のバスローブ姿はめちゃくちゃエロい目で見てしまうのよ」


ツッコミ

「は?」


ボケ

「だって休んだ瞬間にモデルさんは絵を描く対象ではないただ可愛い女性なわけでしょ」


ツッコミ

「まあ、お互い休んでるならそうなるかもね」


ボケ

「考えてみて、若くて可愛い何の面識もない女性がいきなりバスローブ姿で居たらエロい目で見るやろ」


ツッコミ

「そりゃいきなりバスローブ姿でいたらエロい目で見るけどその前に全裸を見てるわけやろ?」


ボケ

「だから全裸の時は絵を描く対象でしかないのよ」


ツッコミ

「ああ、なるほどな、バスローブで休んでる時の姿とさっきまで見てた全裸の姿を重ねるわけやね」


ボケ

「それはない、だって全裸は絵を描く対象でしかないから」


ツッコミ

「いや、それはないやろ」


ボケ

「それがあるのよ、それどころか描きながら脱いで置いてあるバスローブをどエロい目で見て筆が止まってしまうのよ」


ツッコミ

「意味がわからんわ」


ボケ

「だから全裸は絵を描く対象でしかないけどバスローブは違うわけやん」


ツッコミ

「まあ、そうなるのかな」


ボケ

「そのバスローブは少し前まで可愛い女性が全裸に直接着ていたわけよ、そりゃエロい目で見てしまうでしょ」


ツッコミ

「まあそうやけど、目の前に全裸の本人がいるわけやからね」


ボケ

「だからそれは絵を描く対象なわけや」


ツッコミ

「ちょっと混乱してきたわ」


ボケ 

「なんでわからんかな?」


ツッコミ

「もしかしてそれで出てきた時からバスローブ姿なわけ?」


ボケ

「そうや、あの人が着ていたのと同じメーカーの同じ色のバスローブを買いました」


ツッコミ

「そこまでか、なら描いた絵を見ても興奮するやろ」


ボケ

「それは芸術やから興奮しません」


ツッコミ

「ならもしその絵を模写してその上にそのバスローブを着た絵を描いてみたらどうなるの?」


ボケ

「やってみたけどダメでした」


ツッコミ

「やったんかい、でもそんなもんなんやな」


ボケ  

「ただ、教室で裸婦画を描いている時にこっそり描いた脱いで置かれてたバスローブの絵はめちゃくちゃ興奮するけどな」


ツッコミ

「全く意味がわからんわ」


ボケ

「それより一番興奮したのがこれ」


ツッコミ

「なんやそれ?」


ボケ

「そのモデルさんがポーズしながら落とした汗を描いた絵や」


ツッコミ

「もう無理、やめさせてもらうわ」



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― 新着の感想 ―
[良い点] 分かるような、分からんような、分かりたくないような、分かってはイケナイような何ともモヤモヤとした気分にさせられました。
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