表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ベビーカー症候群-シンドローム-  作者: 淡行コマイ
7/21

5.第四形態

──夕飯を食べ終え、ソファで寝てしまった父親の表情を眺める。

熟睡している事を確認した朝日は、気付かれないように玄関へと向かった。

マンションの外に出て、夜の空気を吸い、辺りを見渡す。


「.......こ....ろす」


するとそこには、先程の不審者の姿があった。

まるで得体の知れない化け物のような姿になったそれは、異臭を放ちながら近付く。

父が見たらショックを受けるだろうな。と朝日は思った。


「やけに視線を感じると思ったんだけど、やっぱりお前だったんだなァ....見たところ、リベンジしにきたってとこか?あ?」

「????....ゴぉ、ロすの」

「それは俺を?それとも、父ちゃんを?」

「ゥう!!ゴろ!!さなきゃ、なの!!かぞぐは!!」


男は思い切り叫び、とてつもないスピードで朝日に襲いかかった。

血と何かが腐ったような生々しい臭いが辺りに充満し、男の腕が朝日のすぐ目の前まで近寄ったその瞬間──、


「ああそう....なら、行く先はひとつだな」


奇妙な音が立ち、それと共にゆっくりと身体は黒いオーラに包まれる。


「....第四形態」


男は腕を伸ばした体勢のまま目を見開き、そしてぼろぼろと大粒の涙を流した。

その目の中には恐怖の念と共に、この世のものとは思えない形相が映し出され──


そのまま、男は目の前の者によって命を絶った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ