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第1話 転移

初投稿でテンション上がって、書いてた分全部投稿。後で後悔するんだろうな〜。

「美しい夕焼けだアァァァ……!」


「本州全域が雨」と言っていたお天気お姉さんの言葉を完全に無視した美しすぎる夕焼け空の俺は叫びながら落下している。なんでかって?こっちが聞きたいよ‼︎


結論を言おう。

俺は異世界に来たらしい。


根拠は、

異世界転移では落下スタートが定番なこと、

ゲームの皮装備的な格好な事、

俺がやってたゲームが《異世界でチートしよう》とかいう名前だったこと、

何よりまだまだ落ち続けてる俺の少し下でドラゴン・・・・火の球・・・・を俺に向けて打とうとしていることだ。


俺の転移は《異世界でチートしよう》が原因の可能性が高いから、選んだスキル


《鑑定眼》

《アイテムボックス》

《魔法抵抗》

《メテオ》


は持ってると考えよう。

持ってなきゃ死ぬね。

落下の前に先ずはドラゴンの火の球の対処からだ。俺今スゲー冷静に分析してね?頭の回転早くね?あーこれが走馬灯ね!イヤー人生で一度は経験してみたかったんですよ〜


ボッ!


現実逃避の甲斐なくとうとうドラゴンの火の玉が放たれた。

同時に俺の頭に打開策が浮かぶ


《アイテムボックス》で収納すれば良いんじゃね?


着実にに火の球が迫る中俺の厨二力で思いつく限りそれっぽい名前を叫ぶ。


「火球!ファイアーボール!ファイア!ブレス!火炎弾!焔!獄炎!フレア!フレイムノヴァ!」


収納出来る気配はない……だがまだだ!俺の厨二力をなめるな!


「魔法!魔術!魔導!魔素!魔子!魔原子!魔核!魔人!魔剣!マナ!マジック!ま、ま、魔貫○殺法!……は?」


俺が最後の緑の宇宙人の必殺技の名前をだしたと同時に目の前に迫っていた火の玉が消えた。途中、なんか収納出来たっぽい感覚あったし、信じられないが、異世界のドラゴンは魔貫○殺砲を放つらしい。


しかしその直後、俺はそのままドラゴンの口の中に呑み込まれていった。



〜〜〜



俺は今大量の尸の上に立っている。俺以外に動くものはない。分かるだろうが、ここはドラゴンの腹の中である。ドラゴンの喉と尸のクッションによってほぼ無傷だった俺は、胃液で溶けてたり、噛まれてたりで、グロテスクな尸達から目を逸らして、尸に腰を下ろす。

音も匂いも景色も最悪。無惨に死んだ魔物?地球では見たことのない動物達とそれらが胃液で溶かされる音、ドラゴンのグニョグニョ動く体内。吐き気をもよおす刺激臭。さらには直前に死にかけたという事実。

それらを前に涙目になりながら俺は……









……メッチャテンション上がっていた!

そりゃそうだろ!ずっと夢に見続けてきた異世界だよ?始まりがハードだろうが死んでさえいなければ嬉しくて仕方がない!


せっかく異世界に来てこんな居心地の悪い場所に留まってやるつもりなんて……


ズンッ!


軽い衝撃とその後は今までとは違う周期的な揺れ、どうやらドラゴンは地面に降りたらしい。

尸の島は少し崩れてしまったが、ふっ、丁度いい。

取り敢えずスキルの確認からだな。


「ステータス!」


しかし何も起こらなかった。


「メニュー!」


しかし何も起こらなかった。


んー、こういうときは《鑑定眼》で自分を見るのかな。


「鑑定!」


俺の前に半透明の画面のようなものが出る。


「わっ!びっくりするわ!なんか、ファンタジーってよりSFちっくだな」


そんなどうでも良い感想を抱きながら、ステータスを見ていく。ちなみにスマホのようなタッチスクロール方式だ。


***


名前 たき 秋夜しゅうや


年齢 16歳


種族 人間


職業 学生


思考

早くステータス見せろよ!って何⁈思考とか分かんの⁈え、キモッ!……



歴史 0歳、10月31日21:35、誕生、母親も父親もとても喜び踊って無理をした母は倒れる。また、秋の夜に生まれたため名前が……

1歳……

2歳……

………………


ステータス


LV23

HP:130/145

MP:0/0

STR:57

VIT:57

INT:79

MIN:35

AGI:79


スキル

《鑑定眼》LV.MAX

見たものの使用方法や状態、ステータスなどの情報が分かる。


《アイテムボックス》LV.MAX

何種類でもいくらでもものを入れることができる。生物は入れられない。重量制限無し。


《魔法抵抗》LV.MAX

自分の半径1メートル以内の指定した魔法を無効化する。所持者に死の危険がある場合無条件で無効化する。


《メテオ》LV.MAX MP15

火、土属性。巨大な隕石を落とす。


装備

皮の服

皮のズボン

皮の靴


***


とりあえず、《鑑定眼》のなどの範囲は広すぎるとおもう……


思考と歴史って⁈それもう鑑定とかのレベルじゃないじゃん!読心とか過去視って奴じゃん!

《魔法抵抗》も抵抗じゃなくて無効じゃん!

そして何より……


「なんで、MP0なんだよぉぉぉ!」


理由はわかるけどさ、地球にMPとか無いけどさ、ご都合でいいじゃん、俺は《メテオ》が使いたかったよ。


ボチャン!


嘆く俺を他所に、ドラゴンの腹に新たな住人がやって来たらしい。


「わっ!は、Hello!」


出来るだけ発音良く話しかけながら、期待して見てみるが新しい住民はミンチ肉だった。

美少女が落ちて来て一緒に脱出パターンだと思ったんだけどな。

元がなんだったのか全くわからないが、これ位ぐちゃぐちゃなら案外ひき肉と変わらないかもしれない。

それでも結構グロいし匂いがあったら吐いていたかもしれないけど、あいにく俺の鼻はもう死んでいる。ここずっとゲロ臭がしてるんだもん。


それと新しい住人が来たあたりから歩きとはまた別の揺れが始まっている気がする。

ん?なんか溶ける音が大きくなってる?

下を見ると胃液が増えている。

食事をした事によって胃液が分泌されたのだろう。俺の時は噛んでなかったしな。どんどん増えてる。

さっき崩れた尸の山に高さはない。なんかヤバい。

早く脱出しなければいけなそうなので、


「魔貫○殺砲‼︎」


しかし何も起こらなかった。


「なんでだよ!あれか?俺の魔力が0だからか?それだけでこの仕打ちか?あん?」


スキルに絡んでも寂しいだけなので俺は《アイテムボックス》の中身をしっかり確認する。スキルの不思議パワーか、俺は《アイテムボックス》の扱い方を知っていた。頭の中に情報が流れる。


***


世界中の魔素

約26250000000000000000MP(二千六百二十五京MP) ×1


***


えぇぇぇぇぇ‼︎魔素が入ってたの⁉︎てか、『世界中の』とか規模広すぎだろ!京って初めて見たよ⁈この魔素で《メテオ》が使えるんじゃ……俺、ドラゴンの腹の中でした。


《アイテムボックス》の凄さは分かったが、まずい事になった。魔貫○殺砲が無い事が分かったのだ。おそらく、ドラゴンの魔貫○殺砲は《魔法抵抗》と言う名の魔法無効によって消されたのだろう。

しかし、胃液は魔法では無い。

《アイテムボックス》は生き物は入れられ無い。

《メテオ》は隕石だから、《アイテムボックス》内のMPで使えたとして尚且つドラゴンを倒せたとしても俺が死ぬ。最悪、《メテオ》で生き残ることにかけるしかないか。


……マジどうしよ。



取り敢えず、

「わからない事は自分で調べる」

俺が小学校の頃から、母親が勉強を教えることを面倒臭さがって来た母親の口癖だ。


「鑑定!」


周りを見渡すと様々なウィンドウが表示される。


滝 秋夜、グリフォンの死骸、オークの死骸、ゴブリンの死骸、ドラゴンの胃液、ワイバーンの死骸、ゴブリンリーダーの死骸、人間の死骸、ドラゴン、ブルースライムの死骸……


あれ?行けんじゃね?俺は打開策を見つけた。ありがとう母さん、ただ面倒臭さかっただけじゃないんだね。


俺は《アイテムボックス》の強さを理解していなかった。

《アイテムボックス》は『生物は入れられ無い』だけで他は『なんでも』入るのだ。

それに気がついた俺は皮の靴に包まれた足を胃液に踏み入れる。

「ジュー」っと嫌な音がして靴が溶けていく。


いてっ、俺の足に到達したと同時に


「胃液!」


胃液を収納した。




ありがとうございます!

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